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濱田岳インタビュー「ライバルはチョンマゲ」 自称“小心者”が明かす非正統派の魅力

この若さで“個性派俳優”と称される役者も珍しい。濱田岳、21歳。先頃DVDがリリースされた『鴨川ホルモー』では、主人公の親友でエキセントリックな帰国子女の京大生・高村を好演。劇中、現代劇にもかかわらずチョンマゲ姿を披露し、なんと織田信長(のモノマネ)まで演じている。「『人間五十年』の舞いまで満喫しちゃいました」と屈託なく笑う一方で、「人前で演技するのがいまだに恥ずかしい」とも。個性派俳優であればあるほど、その素顔が気になるところ。この『鴨川ホルモー』を始め、映画、ドラマへの出演が続く濱田さんに話を聞いた。

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『鴨川ホルモー』 濱田岳
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この若さで“個性派俳優”と称される役者も珍しい。濱田岳、21歳。先頃DVDがリリースされた『鴨川ホルモー』では、主人公の親友でエキセントリックな帰国子女の京大生・高村を好演。劇中、現代劇にもかかわらずチョンマゲ姿を披露し、なんと織田信長(のモノマネ)まで演じている。「『人間五十年』の舞いまで満喫しちゃいました」と屈託なく笑う一方で、「人前で演技するのがいまだに恥ずかしい」とも。個性派俳優であればあるほど、その素顔が気になるところ。この『鴨川ホルモー』を始め、映画、ドラマへの出演が続く濱田さんに話を聞いた。

「一般に“役作り”と言われるものがよく分かんないんです」。そう語りつつ、役柄へのアプローチについて濱田さんはこう語る。
「演じる役柄がどんな人間であれ、多かれ少なかれ僕の中にあるものなんですよ。高村のようなぶっ飛んだ部分も、根暗な部分も。自分の心の中のそういう部分を見つけて拡大していく、それが僕の第一の仕事ですかね。だから、語弊があるかもしれないけど、殺人者の役をやるとしたら、自分の中にほんの少しだとしてもあるであろう、そういう要素を探すことから始めると思います。きっとそれは誰にでもあるものだと思うし。今回の高村役ですか? そうだなぁ…僕もマイペースなヤツですね(笑)。それを過剰に表現するとああいう、空気を読めなくて押し付けがましい男が完成するんです!」

それにしても、本作で見せるチョンマゲ、絶叫、ハイテンションは凄まじい…。だが、本人は至って真面目に「今回はチョンマゲがライバルでした」と言う。
「チョンマゲなんて誰がつけたって面白いに決まってるんですよ。そこを、これは濱田岳じゃなきゃって言わせたいので何かしなくちゃいけなかった。ヅラにおごらず! いいライバル関係でした(笑)」。

翻って、素の濱田岳はどんな人間?
「あぁ、気の小さい男ですよ。とにかく何やるのも恥ずかしい(苦笑)。じゃあ、俳優やめちまえって話ですが、現場が楽しいんです。その楽しさゆえに続けているような感じですね。10歳でこの世界に入って、大人の世界に放り込まれて、相手にされて…この楽しさに味をしめたんですね。1か月くらいの撮影の中でいろんな人と一緒になって、役職は違えどプロの集団で、同じものを作ってるけどライバル関係とはまた違って。現場の空気がとにかく好きなんです」。

では、「演じる」「違う人間になりきる」という部分に対しての楽しさは? と尋ねると、照れくさそうにかぶりを振る。
「いや、そこを意識すると、恥ずかしくて出来ない! 自分でモニターチェックもしないんですよ。それを意識しないでやって来たのがいまにつながってるのかな…」。

本作を始め、少しエキセントリックな役、正統派の主人公とはひと味違う役柄を演じることが多いが、それについて本人はどう感じているのだろうか?
「特に最近感じるのが、脇役の醍醐味。それに気づいたからこそ怖さも感じます。いまはこのポジションが面白くて仕方がないですね。今回も、ただの学生群像劇というだけではないコメディが求められていた。そこで僕が自爆覚悟で突っ込めば、みんなのテンションも思い切り上がるんですよ。だってみんな負けたくないでしょ? こんなチョンマゲなんかに(笑)」。

さらに、今後、やってみたい役を聞いてみると、こんな過激な言葉も。
「みんながやりたがらない役がいいですね。変態とか殺人者とか。僕がやると、みんなが観て『何だこいつは? 逮捕しろ!』って言うような。『こいつにだけは殺されたくない』っていう殺人犯を演じたいです」。

目標としている俳優を尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「小心者だから、目標は作らないようにしています。素敵な俳優さんはごまんといますが、気が弱いので、目標にすると二番煎じにしかならなくなる。それじゃ寂しいし、“自分”でいたいなと思います」。

恥ずかしがり屋で小心者と称しつつ、飄々とそう語る姿からは常人離れした精神力の強さが垣間見えるが…。
「のんきだから、何とかなるって思ってるんですよ。焦りもないですね…いまだにこの仕事で食べていけると思ってなくて、大検を取ろうとしたりしてますし。まあ自分ののんきさも結構好きですよ」。

最後の写真撮影の際に、原作小説は読んだか? と尋ねると「薦められると読みたくなくなるんですよ」とポツリ。「でも、『ホルモー六景』(※『鴨川ホルモー』のスピンオフ的な続編小説)は読みました。面白かったですよ。(主人公の)安倍は山田くんを想像しながら読みましたね」とのこと。では、小説内の高村に関しては自分の姿を想像する?
「しないです! 無理! そんなの恥ずかしいよ!」

『今度は愛妻家』『ゴールデンスランバー』と出演作が続くが、ますますの名演、怪演を期待したい!

『鴨川ホルモー』[DVD]
発売元:ポニーキャニオン
価格:4,935円(税抜)
発売中
《シネマカフェ編集部》

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