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『ボーイズ・オン・ザ・ラン』峯田和伸インタビュー さらけ出す男の矜持!

Wikipediaじゃあるまいし、自分の過去の警察沙汰についてまで包み隠さず自らのブログのプロフィール欄に掲載している人もめったにいない。峯田和伸は、自分を飾ろうともかっこよく見せようともせず、ありのままをさらけ出す。それはインタビュー中も変わらない。だから登場人物への共感を語る際に「僕も中途半端な形で女の子を捨てた経験もあるし…」とか「元カノの名前を曲名にして歌ってたらその親から怒られて…」なんてこちらがヒヤヒヤするエピソードが次々と出てくる。銀杏BOYZの歌手、そしてもはや“俳優”として確固たる地位を築いている彼の最新主演作『ボーイズ・オン・ザ・ラン』。暑苦しくて、かっこ悪くて、一生懸命な主人公・田西を彼はどのような思いで演じたのだろうか?

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『ボーイズ・オン・ザ・ラン』 峯田和伸
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Wikipediaじゃあるまいし、自分の過去の警察沙汰についてまで包み隠さず自らのブログのプロフィール欄に掲載している人もめったにいない。峯田和伸は、自分を飾ろうともかっこよく見せようともせず、ありのままをさらけ出す。それはインタビュー中も変わらない。だから登場人物への共感を語る際に「僕も中途半端な形で女の子を捨てた経験もあるし…」とか「元カノの名前を曲名にして歌ってたらその親から怒られて…」なんてこちらがヒヤヒヤするエピソードが次々と出てくる。銀杏BOYZの歌手、そしてもはや“俳優”として確固たる地位を築いている彼の最新主演作『ボーイズ・オン・ザ・ラン』。暑苦しくて、かっこ悪くて、一生懸命な主人公・田西を彼はどのような思いで演じたのだろうか?

田西への“憧れ”と青山への“共感”

原作は「週刊スピリッツ」(小学館刊)に連載された花沢健吾の同名人気漫画。「連載当時から、『ボーイズ・オン・ザ・ラン』の部分は切り取っていた」と言うほどの原作ファンであった峯田さんにこの役のオファーが来たのはやはり運命か? 田西という役柄への思いを尋ねると「憧れと共感がある」という答えが返ってきた。
「僕には自分の表現したいもの…バンドという存在があったけど、田西はそれを見つけられないまま生きてきた。それが、ちはる(黒川芽衣)という自分にとっての“夢”ができて、それを追いかけるようになる。峯田和伸は、田西よりも小器用で、妥協するところもきっとあると思うんですよ。でも、田西にはそれがなくて、向こう見ずのまま、迷惑を掛けながら突っ走る。そこは憧れですね。僕は、松田龍平くんが演じた(敵役の)青山にも共感できるんです。僕自身、1回きりで女の子捨てた経験もあるし…だから僕は田西になれない。その分、憧れておれの分まで頑張ってくれ、と思うんですよね」。

田西を演じる上で、オファーが届いたときから撮影を終えるまで、あえて原作を一度も手に取らず、脚本と監督との話し合いの中で役を作り上げていったという。
「原作の中の田西を意識したら、原作は超えられないし映画化する意味はない。監督とは『僕らの“ボーイズ・オン・ザ・ラン”を作ろう』という話をしました。原作ではこのシーンで、田西はこういう表情してた、とかいうことが頭に入ってくると本番で身動きが取れなくなってしまうし、嘘になっちゃうんですよ。セリフは原作からの借り物であっても、峯田和伸が黒川芽衣に向かい合ったときの空気感を大切にして、それが伝わるようにしようと思いました」。

名前と顔をさらけ出して語ることによる衝撃

それにしても、田西の行動は凄まじい。見ていてどこか、自分の中にある隠しておきたい様々な恥ずかしいことをほじくり返されているかのような気持ちにすらなる…。みっともない部分も含め、自分の全てをさらけ出す——。そんな生き方は、峯田さんのスタイルにそのまま通じるようにも感じるが…。峯田さん自身はなぜ、そこまでさらけ出せるのか?
「いや、僕はそこまでムチャはしないですよ、恋愛においては(苦笑)。嫌われたくないんで…。僕自身のそういう生き方は、決して単なる性格というわけではないですね。例えば、ネット上の掲示板とかで名前出さずにいろいろ言ったりする気持ちは僕も分かる。でも、僕は名前も顔も出して汚いことや変なことをガンガン言った方が与える衝撃は大きいだろうと信じてる。だから僕は自分を全て出して言おう、と。そういう意図はありますね。まあ、なんぼ、『隠してない』と言われても、隠してる部分はありますから、そこは計算高いですよ(笑)。でも、僕が憧れる人には、例えばジョン・レノンもそうですが、『かっこつけず、そのままの君を表現できたらこんなにかっこいいことはないんだよ』という部分があるんです。究極的にはそこかな。“誰かのために”ではなくて“目の前の人”に届けばいいと思って歌っているので」。と、ここで冒頭の“元カノ”エピソードが出てくるところが峯田さんらしいのだが…。

本作では主題歌「ボーイズ・オン・ザ・ラン」も担当しているが、彼の音楽を少しでも聴けば、峯田さんにとって、音楽という存在がいかに大きなものかが即座にわかる。では、“演じる”ということは峯田さんにとってどういうことなのだろうか?
「音楽に関して言うと、大学で始めてから曲作るのもプロデュースも、ライヴもCD制作も全て、自分たちの手でやって来た。それに比べると、演じるというのは他人に預けられる部分なんです。監督の『スタート!』の声に対して動いて、たとえ自分が納得できなくても監督にとってOKならそれはOKなんですよ。そういう意味で音楽とは違うモードでできるんですよね。声も動きも含めて、そうやって人目にさらされるのはある意味、気持ちいいです」。

『夢をあきらめないで』を原曲キーで熱唱!

そう言われるとついつい、次の俳優としての活動に期待してしまうが…と話を振ると、即座にかぶりを振った。
「役者自体、しばらくやりたくないかな…というかいまは考えられないですね。いまはバンドでいっぱいいっぱい」。このはっきりとした部分が魅力だが、とはいえ何とかまた次の作品を早く観たいところ。

最後に一点、劇中のあるシーンについて質問。決戦を前にした田西が、カラオケで音を外しながら熱唱する場面があるのだが、さすが峯田和伸! と言うべきか、音を外しつつも妙に心に響く歌声を披露している。へたくそなのにかっこいいこのシーン。どんなことを意識して歌ったのだろうか?
「あそこは、『田西だったら?』とか考えずに嘘がないように、という気持ちで思い切り歌ってます。あの状況で岡村孝子さんの『夢をあきらめないで』を原曲のキーで歌ったら、ああなったんです(笑)。あの頃は、撮影も佳境で体力的にもヘロヘロで、にんにく注射を打って歌って…あれが僕の限界です!」
《シネマカフェ編集部》

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