『プレシャス』ガボレイ・シディベ 大物たちとの共演も「私の方が人気者よ(笑)」

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演技経験ゼロの新人が主演に抜擢され、さらにアカデミー賞にノミネート。無名だったガボレイ・シディベの名は瞬く間に世界へ広まった。受賞は逃したものの、サンドラ・ブロック(受賞)やメリル・ストリープ、ヘレン・ミレンといった大物女優たちと肩を並べ、同じステージに立ったことは事実だ。虐待、家族、絆、愛……様々なテーマが盛り込まれているこの『プレシャス』で、16歳の主人公クレアリース・“プレシャス”・ジョーンズを演じた27歳の新人女優ガボレイ・シディベとは一体どんな人物なのか──。

彗星のごとく映画界に現れ、いま世界中から熱い視線を浴びているガボレイだが、『プレシャス』と巡り会わなければ女優という職業に就くことはなかった。「人生って面白いわ!」と笑い、自分の人生の岐路をふり返る。
「私は女優を目指していたわけではないの。かといってこの映画に関わる前はこれといった具体的な夢があったわけではなくて…だからカオスに身を任せようって思った。でも、これからは女優業を続けていきたいと考えているわ。そう思えたのは、今回の映画の現場が楽しくて仕方なかったから。自分はこんなことができるの? って、想像もしなかった自分を見ることができて、今後、自分がどんなことができるのか楽しみで仕方ないのよ」。

16歳で2度目の妊娠、しかもお腹の子の父親は自分の父。実の母からは毒づかれ、学校ではいじめられる日々。誰が見てもプレシャスの人生はどん底だ。けれど彼女はそんな過酷な環境の中、自分の手で幸せを見つけようとする。ガボレイも「流れに身を任せた」とはいえ、女優としての一歩は彼女自身の手でつかみ取ったチャンスにほかならない。だが、大学で心理学を学びながら電話オペレーターの仕事をしていた彼女は「この役のための演技指導は一切受けていないの」と意外な事実を口にする。それでは、あの感情揺さぶる演技はどうやって生み出されたのだろう。
「大学の芝居にほんの少し出た経験はあるけれど、演技を学んだことはないの。だから、プレシャスを演じることがどれほど大ごとなのか正直、理解していなかった。もちろん、この作品への出演が決まったときは興奮したわ。演技経験はなくても、いい脚本だと思ったし、プレシャスという役にシンパシーを感じることもできた。むしろ演技経験ゼロだったからこそ、彼女が誰であって、自分が誰であるのかをしっかり考えることができ、キャラクターに埋没しなかったのかもしれないわね」。

続けて、プレシャスが胸にためていた想いを涙とともに吐き出すシーンや、母メアリーと緊張に満ちた喧嘩シーン、高い演技力が必要とされるシーンについて聞いてみた。
「ひとりの人間としてプレシャスにシンパシーを感じることで彼女を演じることができたわ。涙のシーンは彼女のため、彼女を想って泣いていたの。母親との喧嘩する演技は楽しかったのよ! 怒りを強く出した方がいいシーンになると思ったし、何よりも母親役のモニークはコメディアンだから、すごくやりやすかった。カットがかかるたびに2人で笑い合ってハグし合っていたもの。ただ、ソファに押し倒されるシーンで肘掛けのところにお尻をぶつけるという、痛いパプニングはあったわ(笑)」。

ベテランのコメディエンヌ相手に堂々たる演技、やはり本物の女優である証しだ。また、プレシャスを支えるキーマンとしてマライア・キャリー、レニー・クラヴィッツといった音楽界のヒットメイカーたちが名を連ねているが、「全然、緊張しなかったわ!」と、大胆発言。
「だって、いまはアメリカでは私の方が人気があるのよ! 彼らの方が緊張していたと思うわ(笑)。でも、友達からはとても羨ましがられたのは事実ね(笑)」。演技の才能だけではない、ユーモアも持ち合わせている才女だ。素人目にも彼女が今後スターダムを上っていく姿が目に浮かぶ。そして、この日のガボレイの衣裳はプレシャスのコーディネートと似ている? もしや衣裳やヘアメイクにも自分自身の意見が反映されている?
「そうなの! 衣裳合わせでスタッフの人たちが次々とプレシャスの衣裳を持ってくるんだけれど、監督はなかなかOKを出さなくて。いつまで経っても決まらないから、自分の服に着替えて帰ろうとしたの。そうしたら監督が私の私服を見て『それがいい!』って(笑)。だからプレシャスの衣裳はほとんど私服を使っているのよ。メイクも髪型も私のアイディア。オーディションを受けたときはポニーテールで前髪パッツンでヘアバンドもしていて、それが当時のマイルックだったの。それから、実はワンシーンだけ監督もしたのよ! 赤ちゃんにお乳をあげているシーンがそう。アカデミー賞はどうして私に監督賞をくれなかったのかしら(笑)」。

様々な才能を秘めた新人女優ガボレイ・シディベのこれからの活躍が何とも楽しみではあるが、まずは『プレシャス』で彼女の圧倒的存在感を確かめてほしい。

《text:Rie Shintani》

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