【どちらを観る?】“月”に翻弄される男たち『月に囚われた男』×『ウルフマン』

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『月に囚われた男』
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デヴィッド・ボウイの息子、ダンカン・ジョーンズが監督デビューを果たした『月に囚われた男』と、1941年のクラシック・ホラー『狼男』をリメイクした『ウルフマン』。それぞれの作品の主人公に壮絶な運命をもたらすのは、闇夜に浮かぶ“月”だ——。

近未来を舞台にした『月に囚われた男』の主人公・サムは、エネルギー資源が枯渇した地球のため、月に駐在して燃料を送り続ける労働者。愛する妻や子供を地球に残し、3年契約の単身赴任生活を送る彼は、任務を終えて地球に戻る日が近づいた頃、自分と同じ顔の男が基地内にいるのを目撃する。

一方、19世紀末『ウルフマン』の主人公ローレンスは、兄の死をきっかけに実家へ舞い戻った貴族出身の人気俳優。死の真相を探る過程で謎の狼の襲撃を受けた彼は、満月の夜に変貌する狼男と化してしまう。

生きる時代も環境も異なるサムとローレンスだが、共通しているのは彼らには衝撃の事実が待ち受けており、壮絶な運命を余儀なくされるということ。サムが奇怪な現象に遭遇する背景には資本主義社会の闇があり、ローレンスの災難はギリシャ悲劇的な因縁に支配されている。しかも、その過程で両者が犠牲にするのは愛する者を想う心。サムは地球に残してきた妻子と離れて暮らす哀しみを抱え、ローレンスは亡き兄の婚約者・グエンに惹かれる気持ちを抑えようとする。それぞれの男を『コンフェッション』のサム・ロックウェルと『チェ』のベニチオ・デル・トロが大熱演。美形かどうかは好みが分かれるところだが、不思議な色気を放つ実力派が難役に挑んでいる。また、名作ホラーを土台にした『ウルフマン』はもちろん、『月に囚われた男』にもシンプルにして辛辣な、古き良きSFミステリーのクラシックな香りが漂っている。

“月に囚われた”サムと“月”の影響で変貌するローレンス。気になるのは、どちらの男がたどる運命?

《text:Hikaru Watanabe》

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