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【シネマモード】少女の憧れ、ディズニーの新プリンセスは…

いま思うと、私が初めて「アニメーション」という言葉を意識したのは、ディズニー作品でした。子供の頃、ディズニー作品以外の“動く絵”は、すべて「マンガ」だと思っていましたから、「アニメ」とか「アニメーション」という響きが何だかとても特別でした。

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『塔の上のラプンツェル』 -(C) Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
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いま思うと、私が初めて「アニメーション」という言葉を意識したのは、ディズニー作品でした。子供の頃、ディズニー作品以外の“動く絵”は、すべて「マンガ」だと思っていましたから、「アニメ」とか「アニメーション」という響きが何だかとても特別でした。

物心ついたときから、動物好きだった私のお気に入りディズニーアニメは、『ダンボ』や『バンビ』。プリンセスが登場する話には、それほど興味を持ちませんでした。私にも、いつか王子様が現われて…という夢も特に持っていませんでしたが、動物が話したり、人間と交流したりしている姿に心躍らせたものです。いま、ディズニーランドに行くと、プリンセスのコスプレをした子供たちを見かけますから、やっぱり私以外の女の子というものは、いまも昔も、プリンセスに憧れるもののようですね。

となると、ディズニーが記念すべき50作目に選んだ長編アニメーション『塔の上のラプンツェル』も、人気を博すのは間違いなし。1作目の『白雪姫』と同様、原作はグリム童話の「ラプンツェル」。高い塔の上で囚われの身となっている、髪の長いお姫様の物語です。それにしても、このプリンセスを真似したい場合、少女たちはとにかく長い髪のウィッグやエクステンションでもつけるのでしょうかね。

それはさておき。みなさんはラプンツェルをご存知でしたか? 彼女は、もしかすると日本ではあまり馴染みのないお姫様ではないでしょうか。私がこのお姫様を知ったのはすっかり大人になってから。海外では知られた存在だったようですが、メジャー度は白雪姫、人魚姫、眠れる森の美女やシンデレラには敵いません。それが、今回大抜擢。ハリウッド・メジャーデビューを経て、晴れてハリウッドのトップセレブの仲間入り。2月13日には、すでに『トイ・ストーリー2』や『カーズ』が持つ最終的な世界興行収入を上回り、5億ドルを突破。大変な人気者の誕生というわけです。

この作品の魅力は、ストーリー性、メッセージ性、一度聴いたら忘れない素敵な音楽など、ディズニー作品が持つ伝統の数々を継承しつつ、最新の3D技術を組み合わせ、驚くべき映像表現となっているところ。特に、ラプンツェルの特徴である約21メートルにも及ぶ髪は見事です。長い髪が揺れ、輝くたびに、その手触りまで想像できそうなほどに(そう、シャンプーのCMで見る髪のように)、つややかで魅力的なのです。CGも、3Dもここまでリアルになるのかと驚かされることでしょう。

リアルといえば、囚われの姫が、自分の心の声に気づく姿にも共感できます。自らの心に従おうとしながらも、新しい一歩を踏み出すことに罪悪感を覚えるラプンツェルは、滑稽なほどくるくると表情を変えながら、悩みます。その姿は、近づきがたいお姫様像とは程遠いもの。おとぎ話のお姫様というより、近所の女の子。モンブランにしようか、マカロンにしようか、それともガトーショコラにしようか、でも間食はよくないしなぁ…と、ショーケースに並ぶケーキを前に思い悩む自分のよう。これまでのディズニーのお姫様とはひと味違うのです。老舗の名店に生まれた歴史の継承者だけれど、伝統だけに縛られず、革新的なことにも挑む跡継ぎ娘という存在でしょうか。先代(先輩)たちのように、ディズニーランドにアトラクションができる日も近いかもしれません。すでに世界で5億ドルの興行収入を誇っているのですから、期待も膨らむところですね。

《牧口じゅん》

映画、だけではありません。 牧口じゅん

通信社勤務、映画祭事務局スタッフを経て、映画ライターに。映画専門サイト、女性誌男性誌などでコラムやインタビュー記事を執筆。旅、グルメなどカルチャー系取材多数。ドッグマッサージセラピストの資格を持ち、動物をこよなく愛する。趣味はクラシック音楽鑑賞。

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