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G・ドパルデュー、性的スキャンダルで失脚のIMF元専務理事を題材にした映画に主演

フランスの名優ジェラール・ドパルデューが、昨年5月に性的暴行容疑でニューヨークで逮捕されたフランスの政治家、ドミニク・ストロス=カーンを題材にした新作映画に主演することが明らかになった。『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』('94)のアベル・フェラーラ監督がメガホンをとり、夫人でジャーナリストのアンヌ・サンクレールにあたる妻役をイザベル・アジャーニが演じる。

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『フェア・ゲーム』の試写会に出席したジェラール・ドパルデューとブノワ・ドゥレピーヌ -(C) ロイター/AFLO
『フェア・ゲーム』の試写会に出席したジェラール・ドパルデューとブノワ・ドゥレピーヌ -(C) ロイター/AFLO
  • 『フェア・ゲーム』の試写会に出席したジェラール・ドパルデューとブノワ・ドゥレピーヌ -(C) ロイター/AFLO
フランスの名優ジェラール・ドパルデューが、昨年5月に性的暴行容疑でニューヨークで逮捕されたフランスの政治家、ドミニク・ストロス=カーンを題材にした新作映画に主演することが明らかになった。『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』('94)のアベル・フェラーラ監督がメガホンをとり、夫人でジャーナリストのアンヌ・サンクレールにあたる妻役をイザベル・アジャーニが演じる。

フランスでは昨年12月に映画化のうわさが流れたが、その際に製作会社のワイルド・バンチは「そのような企画は全く予定していない」と否定していた。フェラーラ監督は今月、仏紙「Le Monde」紙上で「製作者が新企画の詳細について語りたがらないのは当然だ」とコメントしつつ、「だが、私は監督だ。私が自分の映画について語るのを誰も止めることはできない」と企画が進行中であることを認めた。

国際通貨基金(IMF)専務理事在任中の昨年5月、ニューヨークのホテルで女性従業員への性的暴行容疑で逮捕・訴追されたストロス=カーンは、今年行われるフランス大統領選の有力候補とみなされていた。その後、被害女性の証言の信ぴょう性に疑問が生じて昨年8月に起訴は取り下げられたものの、この一件が影響し、大統領選挙への出馬は難しい状況だ。

事実をそのまま映画化するのではなく、人名は変更されるようだ。「政治とセックスについての映画をドパルデューとアジャーニで撮る。富と権力を持つ人間を描く映画だ」と語るフェラーラ監督は、ドパルデューについて「彼は考える人であり、物事を感じ取ることもできる。監督が求めるすべてを持っている俳優だ」と大絶賛。現在ほかにも数本の企画を抱えているが、6月からパリ、ワシントン、ニューヨークでの撮影を目指しているという。



© ロイター/AFLO
《冨永由紀》

好きな場所は映画館 冨永由紀

東京都生まれ。幼稚園の頃に映画館で「ロバと王女」やバスター・キートンを見て、映画が好きになり、学生時代に映画祭で通訳アルバイトをきっかけに映画雑誌編集部に入り、その後フリーランスでライター業に。雑誌やウェブ媒体で作品紹介、インタビュー、コラムを執筆。/ 執筆協力「日本映画作品大事典」三省堂 など。

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