大江千里、47歳からのジャズ挑戦&全米デビューへの思いを吐露

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『情熱のピアニズム』公開記念トークショー
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夭逝した天才ジャズ・ピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニの素顔を生前の彼の日常や演奏風景、周囲の人々の証言で描き出すドキュメンタリー『情熱のピアニスト』。本作の公開を記念して10月11日(木)、東京・代官山の蔦屋書店にて、この夏にジャズ・ピアニストとして全米デビューを飾ったシンガーソングライターの大江千里がジャズ・ライターの島田奈央子と共にトークイベントに出席した。

「格好悪いふられ方」などのヒット曲を世に送り出したほか、俳優、さらにはエッセイストやラジオパーソナリティとしても活躍してきた大江さんだが、2008年にジャズ・ピアニストを目指して渡米。ニューヨークの名門校で若い生徒たちに交じってジャズを学んだ。この挑戦について「元々、いまの自分にこだわりを持ってそこにステイしたい(=とどまる)という気持ちはあまりなかった。ポップスに関しては、書き尽くしたという気持ちもあった」とふり返る。

ジャズとの出会いは10代の頃。巨匠アントニオ・カルロス・ジョビンなどの音楽などに触れ「見よう見まねで曲を書いたこともあった」と明かすが、「当時の僕には難し過ぎて、ポップスでデビューした」という。一方で「心のどこかにいつもジャズがあった」とも。

ニューヨークへと渡ったのは47歳のとき。50歳まで日本に残り、それから行くということも考えたそうだが「人生は限りがあるからやりたいことを残して死んじゃいけない」と決意した。「最初の授業のときから老眼が始まってたし(笑)、いまだったら遅かったと思う。(周囲の生徒の)ほとんどが20代で、そこに47歳で交じるといろいろガタがくる(苦笑)。僕より100倍くらいジャズにどっぷりの少年もいたし、難しい和音を弾く人がいたらそれを写真に撮って拡大して、真似して覚えたりした」と現地でのまさに一からの勉強の日々を楽しそうに明かしてくれた。

7月にはジャズ・ピアニストとしてのデビュー作となる「Boys Mature Slow」を発表。このアルバムについて大江さんは「学生の中には絶対音感がある奴もいれば、初見でショパンをすぐに弾いてしまう奴もいた。そんな中で僕が唯一勝てるのは何かと考えたら作曲だった。巨人たちの曲を勉強し、“大江流”のジャズを作ればジャズというカテゴリの中で人のやらないことができるのではないかと思った」とオリジナリティ重視の方向性を強調した。

ペトルチアーニについて「20歳まで生きられないだろうと言われていたけど、最終的には36歳まで生きた。(当初言われていたより)16年長く生きたわけだけど、“given life”=与えられた人生を濃く生ききった人だと思う」と感嘆を込めて語る。

島田さんは「芯の部分にポップスがあるという点で大江さんとペトルチアーニは共通している」と指摘。大江さんはこれに照れつつ、映画の中のペトルチアーニの表情に触れ「僕がニューヨークで出会っているジャズマンの顔なんです。子供のような純粋な目を持ち、悟りきった僧のようでもある。無償で音楽に向き合っている者の深みがある」と語る。

さらに「音楽は、ジャズに限らず人間力の反射が出るもの」と続け、「彼は3回結婚をしてるけど、女性たちの証言からは称賛の言葉だけでなく、明暗の両方が出てくる。そこを聴き逃さないでほしい。きっと濃い部分が見えてくると思うから」と観客に呼びかけた。

『情熱のピアニズム』は10月13日(土)より公開。
《text:cinemacafe.net》
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