2人の女性の愛と欲望を描いた2008年のヒット作「太陽の女」の脚本家キム・イニョンが脚本を執筆した本作。定評のある繊細な心理描写で、登場人物それぞれの愛と欲望を細やかに描き出し、一度見始めたらとまらない引き込まれるストーリーに仕上げている。本作でオム・テウンが扮するは、かつて親友に殺されかけ、復讐のため地獄から這い上がった男・ソヌ。真実を隠した者たちを、一歩づつ追い詰めていくさまは壮絶の一言に尽きる。事故による失明により、生きることや愛することを躊躇する弱さを表現したかと思えば、復讐心に燃える殺気や凄みを、何気ないセリフや表情で見せる圧巻の演技を披露している。さらに己の野心のために親友を裏切り、復讐に怯えながらも狂気をまとった男・ジャンイルを演じたのは、「シティーハンター in Seoul」のイ・ジュニョク。物語の大きな鍵を握る主人公2人の少年時代を、「太陽を抱いた月」など俳優としての活動も光る人気グループ「ZE:A」のイム・シワンと、「花ざかりの君たちへ」(原題)のイ・ヒョヌが演じている。