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【雅子ブログ】『ムーンライズ・キングダム』

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さて、ウェス・アンダーソン監督作品、というだけで思わず笑みが零れてしまうという人も多いのではないでしょうか。ハイ、今回もそんなアンダーソン映画をどうぞ。『ムーンライズ・キングダム』!

『ノアの箱舟』の上演会で出逢い、1年の文通をして後、12歳のサムとスージーは愛の逃避行を企てる。誰も知らない秘密の場所、“ムーンライズ・キングダム”を目指して――。

まるで絵本から飛び出したみたいなキュートさ。それは子供たちが主人公なせいかもしれない。けれど、ただ夢のように可愛くて、幼稚なお伽噺なんかじゃない。大人顔負けの行動力に加えて、ナマイキで、賢い彼らは次々と冒険の旅に出るのである。それには素敵な大人たちが子供たちをしっかりガードしているのは言うまでもない。ブルース・ウィルス、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントン等々なんとも華麗な面々が、真剣にアンダーソンワールドで戯れている。ハリウッドの俳優たちと子供たちの競演、どこか滑稽な大人と妙に大人びた子供。それだけで映画のようだ。

本作は、昨年のカンヌ映画祭でオープニング上映され、コンペ部門にも同時に出品された話題作。いよいよ待望の日本公開です。お馴染みの徹底した背景の作り込みに、時代考証、衣装(制服フェチはタマラナイ)はもちろんのこと、メガネをはじめとする絶妙な小道具の数々、顔の角度、脚の上げ具合からして計算されている(はず)、すべてにおいてニクイ。ボーイスカウトの規則正しい制服のように、決まり事が多いわりにどこかユニークさが漂うアンダーソンの映画。形だけじゃなく、ちゃんと味わい深い、実にチャーミングなストーリーです。ゴールデン・グローブ賞(作品賞:コメディ・ミュージカル部門)、注目のアカデミー賞では脚本賞でノミネートされました(ロマン・コッポラと共同脚本)。

そして、個人的に拍手モノなのが、エンドロールの小粋さ、素晴らしさ。前記のブログに書いた映画館での不快な出来事について…。こんな状況をアンダーソンは知ってか知らぬか、なかなか面白い演出で軽やかにエンド。やっぱりどこまでもニクイのである。
《text:Masako》

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