ちょっと前の話になりますが、日本映画製作者連盟(通称:映連)による昨年の日本の映画概況の報告がありました。それによると、去年1年間の映画業界の結果は…入場人員:1億5515万9000人興行収入:1951億9000万円公開本数:983本(邦画554:洋画429)だったそうです。その中の興行収入における邦画対洋画の比率を見てみると…邦画65.7%:洋画34.3%という結果でした。邦画が洋画のダブルスコアに近い結果というのは1969年以来だそうです。邦画メジャーで働いている僕が言うのも何ですが、スゴイことですね。むかし学生時代に映画の勉強をしていた時に、ある国の文化度を知るにはその国の映画マーケットでその国の映画がどのくらいのシェアを占めているか見ればわかる(自国映画のシェアが高いほど文化度が高い)と言われたことがあります。もちろんこの説が正しいのかどうかは全くもってわかりませんがその時はなるほどそういうものかと思ったのも事実で今はちょっと嬉しかったりもするわけです。しかし、奢れるものは久しからず…というのもあるもので今年に入ってからは俄然洋画が奮っています。『レ・ミゼラブル』『テッド』『ダイハード』などなど。恐らく1月単月で見れば洋画が邦画を上回っていることでしょう。この業界はよく水ものと言われますが、まさに水のようにどこにどう流れるかわからなくて大ヒット確実と言われていてもそれほど奮わなかったり逆に全くのダークホースが大ヒットしたりと本当に色々あるのです。でも、だからこそ面白いのです。もし先が読めるようなことがあったらそれはそれでスゴイとは思うのですがそんなに楽しくはないんじゃないかなと。やっぱりどうなるかわからないけれども試行錯誤してそこで何らかの光を見出してそこに向って走り続けて結果としてその光が大きなものになるというのが面白いし楽しいんだと思います。それが仕事の醍醐味というものでしょう。今年もきっとまた色々な動きがあると思いますが水のようにフレキシブルに頑張っていこうと思います。