【美的アジア】ヒョンビンとの空白の2年繋ぐ映画 『愛してる、愛してない』

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『愛してる、愛してない』 -(C) 2011 bom Film Productions co.,ltd. All rights reserved.
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ドラマ「シークレットガーデン」で絶大な人気を獲得したのち、まさに俳優人生絶頂期! という中、自ら一番厳しいとされる海兵隊へと入隊したヒョンビン。その、入隊前最後に撮影された作品が映画『愛してる、愛してない』。2011年のことでした。あれから、2年。兵役を終え、いよいよ本格始動する2013年。『愛してる、愛してない』がヒョンビンの、そして映画ファンの、空白だった2年間とこれからを繋ぐ作品になってくれることでしょうか。

本作は、井上荒野の短編小説「帰れない猫」をもとに、『アドリブナイト』『素晴らしい一日』などを手掛けたイ・ユンギ監督によって描かれた作品。

結婚5年目の夫婦。突然別れを切り出す妻に「わかった」と怒るでもなく受け入れる夫。妻が出ていく日、夫は無言で荷造りを手伝い、思い出のレストランに予約を入れる。そんな中、ずぶ濡れになった仔猫が迷いこんだことで、家から出ることができなくなった二人の間には、別れへの不安と緊張が広がって…というストーリー。

ヒョンビン演じる夫は、ほとんど感情を表に出さず、妻の荷造りの手伝いやら、コーヒーを淹れたりと、女性としては彼の本心がよく分からずじまい。「浮気したのになんで怒らないの!」と言い放つ妻の気持ちの方が簡単に理解することができるのではないでしょうか。ただ、視点を「男性側」に向け、ヒョンビンの繊細な感情の揺れを掬いとれたとき、「男と女ってこうも心に違いがあるのか!?」とまじまじ気付けるのではないかと思います。ヒョンビンもイム・スジョンも怖いくらい丁寧に心の揺れを演じていますよ。

オーバーで単純明快な作品が受け入れられ、さらに恋愛作品の人気が低いと言われる韓国の中で、明らかに一線を画し、インディーズ映画である本作。しかし、作品の大小関係なく自らが「良い」と思ったものに出演しようとするヒョンビンの俳優としての生き方は、今後の韓国映画界の発展にもつながっていくのではないかと思います。ヒョンビンと、妻役のトップ女優イム・スジョンは本作にノーギャラで出演をしているのですよ! トップスターたちのこうした動きによって、私達も興業主義映画だけではない、韓国の良作映画にこれからもたくさん出会うことができるようになるのです。

さて、ヒョンビンはどんな姿を見せてくれるのでしょう。『愛してる、愛してない』の彼の演技を目にしっかり焼き付けて、除隊後初作品に期待しましょう。
《text:Tomomi Kimura》

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