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【シネマVOYAGE】『ペタル ダンス』と行く、 心でつながる、女子旅

人にはそれぞれ日々の生活があって、その日々のなかには、仕事、恋愛、悩み、生きがい、楽しみ…いろいろな出来事が詰まっています。「そう言えば、あの人ともうずいぶん会っていないなぁ」と、ふと思い出す友だちの存在もあったり…。

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『ペタル ダンス』-(C)2013『ペタル ダンス』製作委員会
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  • 『ペタル ダンス』-(C)2013『ペタル ダンス』製作委員会
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人にはそれぞれ日々の生活があって、その日々のなかには、仕事、恋愛、悩み、生きがい、楽しみ…いろいろな出来事が詰まっています。「そう言えば、あの人ともうずいぶん会っていないなぁ」と、ふと思い出す友だちの存在もあったり…。学生時代は毎日のように会って、毎日他愛もない話をして過ごした友だちも、社会人としての生活が始まれば徐々に連絡が減っていくのは当然のこと。けれど、たとえ連絡が減っても、時間が経っても、遠く離れていても、本当につながっている相手とはちゃんとつながっている──自分にとっての大切な友だちを、記憶からふっと引き出してくれる、映画『ペタル ダンス』はそんなロードムービーです。

ジンコ(宮崎あおい)、素子(安藤サクラ)、ミキ(吹石一恵)は大学生時代の親友。ミキが自分から海に飛びこんだという話を聞いて、ジンコは6年ぶりにミキに会いに行こうと素子を誘います。そして、ふとした偶然と勘違いで知り合った原木(忽那汐里)も加わり、ジンコたち3人はミキに会うために北の町を目指します。

ロードムービーと言うと、普通はその途中で何か特別なことが起きたり、事件が起きたり、ドキドキする出来事が描かれたりするものですが、この映画は、ただ友だちに会いに行くだけ、ただそれだけの数日が描かれます。車から見える何気ない景色や車中での何気ない会話、3人の間に流れる何気ない空気感が何とも心地よくて、ときに切なくて…。まるで自分もその旅に参加している気分になるんです。友だちに会いに行くというそれだけのことが、大人になると旅のひとつになる、その気づきはちょっと新しい発見だったりもします。

ジンコたちにとってこの旅は、海に飛びこんだミキを心配してたずねていく旅であり、そこにドキドキやウキウキといった楽しさはありませんが、その代わりに、あったかさがあるんです。北の冬の海岸は、風が強く、砂浜には雪が残り、かなり寒そう! ちなみに、実際のロケは、日本海に面した深浦町や弘前市など、青森県を中心に行われたそうです。でも、寒いからこそ、その間に存在する彼女たちの心のつながりを感じることができる。そのあたたかさは目に見えるようで、その空気感にただただ感動します。ジンコたちは、途中で色鉛筆と画用紙を買い、海岸でそれぞれ絵を描くんですが、そのスケッチもスケッチする時間もまたあったかくて。そして、思うんです。自分も友だちに会いに行きたいなと。友だちと一緒に車で旅をしたいなと。

北の町、海岸、風、色鉛筆、友だち…。『ペタル ダンス』に登場するキーワードをもって、映画をなぞるように旅する。そんな日本の旅もたまにはいいものです。
《text:Rie Shintani》

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