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【雅子BLOG】『ローマでアモーレ』

入梅したものの、ずーっと梅雨の晴れ間が続きます。雨が降る気配もないまま連日夏のような陽気…。梅雨入り宣言早まりましたかねぇ、いや、梅雨入りはしていなかった? …と勝手に考えると納得です。

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『ローマでアモーレ』 -(C) GRAVIER PRODUCTIONS,INC.photo by Philippe Antonello
『ローマでアモーレ』 -(C) GRAVIER PRODUCTIONS,INC.photo by Philippe Antonello
  • 『ローマでアモーレ』 -(C) GRAVIER PRODUCTIONS,INC.photo by Philippe Antonello
入梅したものの、ずーっと梅雨の晴れ間が続きます。雨が降る気配もないまま連日夏のような陽気…。梅雨入り宣言早まりましたかねぇ、いや、梅雨入りはしていなかった? …と勝手に考えると納得です。さて、映画も暑いローマが舞台の映画、ウッディ・アレンの最新作『ローマでアモーレ』をどうぞ。8日(土)に公開になりました。

物語はイタリア・ローマを舞台に、4つのエピソードから成り立っている。ローマで出会い、婚約中のヘイリーとミケランジェロ、それぞれの父ジェリーとジャンカルロの物語が1つ目。田舎から出てきて、新生活を始めるアントニオとミリー、そしてコールガールのアンナの物語が2つ目。建築を学ぶジャックとガールフレンドのサリー、サリーの友人の女優の卵・モニカ、そして著名な建築士・ジョンの物語で3つ目。最後はローマ在住の平凡な男・レオポルドの物語。ユーモアたっぷり、アモーレたっぷりに展開するアレン風ロマンティック・コメディーだ。

いつでも待ち遠しいウッディ・アレン監督の新作。本作は、真夜中のパリから陽光きらめくローマへ、『タロットカード殺人事件』以来、自身も6年ぶりに出演している。老いをまったく感じさせない(むしろ余計に面倒くさいジジイ風でイイ)役者として存在感、お馴染みのマシンガントークに、もちろん演出も脚本も冴える。ローマを舞台に様々な人間模様を軽妙なタッチで描く。

ロンドン、スペイン、パリの次に選らんだアレンお気に入りのヨーロッパの都市はイタリアのローマ。その土地の持つ最大の魅力を見せ、今回も観光さながら街歩きも楽しめるという仕組み。カンピドリオ広場、トレヴィの泉、ローマ・テルミニ駅、コロッセオなどなど…。映画を観ながら、ローマを旅しているような気分になってくるし、すぐにでも旅してみたい。そして、いくつものレスペクトも忘れない。アレン演じる元オペラ歌手というのも、オペラ発祥の地がローマだからこそ。ローマという三文字から、アレンの知性が躍り出すのである。

ローマの街の魅力と、もうひとつ、名声がテーマでもある。愛されることで自尊心をくすぐられる、何でも手に入る優越感と戸惑い、自意識。そんな人間のエゴをアレン風の巧妙な皮肉さで。

そして、何と言ってもキャスティングの妙。平凡な男のレオポルドを演じたロベルト・ベニーニは、アレン映画に出るのは夢のようだったと想像するし、マシンガントークでは負けないジェシー・アイゼンバーグの存在と聡明さにはアレンは面白がっただろうし、実際にもテノール歌手だというジャンカルロ役のファビオ・アルミリアートはシャワーばかりで風邪を引かなかったかと余計な心配をしてしまうし。個人的には、謎のコールガールに扮したペネロペ・クロスがサイコー。女を最大の武器にしながらも真夏の太陽のように明るく、可愛らしく憎めない、で、母性も漂わせるこういう役をやらせるとピカイチかも。ソフィア・ローレンみたいなね。
《text:Masako》

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