『ワールド・ウォー Z』鑑賞世界終末地球崩壊自分はどうもこの手の設定が好みなようで。災害でも怪物でもウイルスでも宇宙人でもゾンビでも、原因は何でもOK。万が一本当に起こり得るかもと思ってしまうリアリズムがあるとより好み。人間の弱さ、醜さ、愚かさ、そして、少しの強さ。極限状況における人間ドラマが面白いのです。『ワールド・ウォー Z』は冒頭から一切の説明を省き、観客を地球規模の感染パニック最前線に放り込んでしまう。この最初の数分で緊張感はMAXとなり、ブラピ一家に感情が乗り、父親が世界を救う為に奮闘する様がゾンビの増殖同じくノンストップに描かれます。このスピード感が本作の魅力。主人公のタフさ加減にはさすがにツッコミを入れたくなりますが、このあまりに絶望的な状況を打破することは奇跡のようなもの。ご都合主義な展開も、驚異的な実力と強運を兼ね備えた人間だけが世界を変えることができるのだろうと、勝手に納得してみたり。ゾンビ大群壁登りのスペクタクルから、研究所での密室スリルまで、大小振り幅ある見せ場の連続に満足の娯楽作。観た人には分かりますが、“希望の星”の扱いにはサプライズ。自分はこれもリアリズムだと面白く観ました。あまり海外ドラマは見ない方なのですが、同じゾンビものの「ウォーキング・デッド」も好み。1番恐ろしいのは人間だという、こちらはじわじわくるスローな面白さ。