【雅子BLOG】『恋するリベラーチェ』

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『恋するリベラーチェ』-(C) 2013 Home Box Office, Inc. All Rights Reserved
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劇場用映画を撮ることを止める(休む?)と宣言したスティーブン・ソダーバーグ監督。『サイド・エフェクト』後、『恋するリベラーチェ』を撮って長期休暇に入ったという。事実上、ソダーバーグが最後に演出した作品である。TV用に撮られた本作は13年もの月日を費やされたという。今年のカンヌでコンペ部門にノミネートされ、是枝監督の『そして父になる』と共にパルムドールを争った傑作。10月17日(木)から開幕する東京国際映画祭でも特別招待作品として出品される。

1950~70年代のラスベガスを華麗に駆け抜けたピアノプレイヤーにして最高のエンターテイナー、リベラーチェの絢爛豪華な人生、そして秘められた私生活を描く。また、彼がひた隠していたこととは――。

リベラーチェを演じるのは、硬派な名優で知られるマイケル・ダグラス。病を克服して後の主演映画となる。勝手に想像するや、よくこの役を引き受けたかと思うほど…なんであるが、ダグラスはこの役を心底楽しみ、酔い痴れ、信じられないくらいに可愛らしい。とことん研究されたと思う甘い声がスクリーンに響く。生きてきた証をカラダ全体で表現し、魅力に変える術を知っている。先日、発表された第65回エミー賞では「ミニシリーズ&TV映画部門」にて作品賞、監督賞、そして、ダグラスは見事主演男優賞を受賞した(他、最多11部門受賞)。

まさにゴージャスという言葉は、リベラーチェのためにあるような煌びやかさ。というか、瞬きしないと見られないほどド派手な衣装に私生活までもギンギンギラギラ。現実逃避できそうな魔物のようである。その魔物にどっぷりとハマってしまったのが獣医を目指していたスコット・ソーソンという青年だ。そのスコットを、真面目で正義感のある役の印象が強いマット・デイモンが演じ、ついでに肉体も惜しげもなく披露しているんである。いやいや正直に言うと、ゲイカップルのラブシーンなど全く興味がないし、ましてやダグラスとマットのそれ、できることなら見たくないかんじ。けれど、もうなんというかそれさえも超越しているゴージャスさというか、観るものを圧倒するのである。それはソダーバーグの演出の質の高さ故なのだろうか、観客を一瞬で虜にしてしまうリベラーチェの魅力なのか…。

当時、世界一ギャラの高いエンターテイナーとして知られ、宝石箱のような絢爛たる日々を送っていたリベラーチェだが、その卓越したピアノの腕、話術、歌、そしてファンを何よりも大事にした。無限大の優しさや愛に溢れている。観客を痺れさせ、楽しませ、陶酔させることへの徹底したプロ意識はそれだけで感動だ。

劇場公開はまだ少し先の11月。早く観たいという人は、ぜひ東京国際映画祭で!
《text:Masako》

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