【インタビュー】上戸彩×濱田ここね…極寒の『おしん』撮影は「寒いってより痛い」

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上戸彩&濱田ここね『おしん』/Photo:Naoki Kurozu
  • 上戸彩&濱田ここね『おしん』/Photo:Naoki Kurozu
  • 上戸彩『おしん』/Photo:Naoki Kurozu
  • 『おしん』-(C) 2013「おしん」製作委員会
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  • 『おしん』 -(C) 2013「おしん」製作委員会
  • 濱田ここね『おしん』/Photo:Naoki Kurozu
  • 『おしん』-(C) 2013「おしん」製作委員会
  • 『おしん』-(C) 2013「おしん」製作委員会
先日、最終回を迎えたドラマ「半沢直樹」の最高視聴率42.2%。平成に入って最高の数字であり、“社会現象”と言える喧騒を巻き起こしたが、そんな現代では想像も及ばないような最高62.9%という驚異的な数字を叩き出したドラマが昭和の時代にはあった。橋田壽賀子による朝の連続TV小説「おしん」。国民的ドラマという言葉がふさわしいこの名作が30年を経て、新たなキャストで映画化。凶作続きの農村から口べらしのために奉公へと出され、苦難の人生を歩む主人公・おしんを演じた濱田ここねと、深くおしんを愛しながらも彼女が家を出ていくのを見守るしかない母・ふじに扮した上戸彩の“母娘”が過酷な撮影をふり返った。

極寒の2月の山形――と聞いただけで身震いがし、心が折れそうになる。2人はそこにいただけでなく、実際に雪に埋もれ、川に身を沈めているのだ。ここねちゃんは宮崎県出身で「これまで雪を全く見たことがなかった」と言う。本作のために温かい故郷を離れ、家族とも離れて撮影に臨んだ。
「最初は(雪を見て)びっくりして遊んでたんですけど、雪合戦しようとしても硬いし、雪に当たると痛いんです…。撮影に入って、雪は本当に厳しいものだと思いました」。

上戸さんが演じた母・ふじの役は、30年前のドラマで泉ピン子が演じ、ピン子さん自身がいまもって「あれ以上の芝居はできない」と言うほどに命を懸けた芝居で絶賛を集めた役柄。役を引き受けるという決断は簡単にはできなかった。

「『上戸彩がおしんの母親役?』と、客観的に考えても自分でも『どうだろう』と思ったので、それはそのまま(相談した)ピン子さんにも何度も伝えました。一方で、これまでピン子さんがずっと大事にされてきた役をピン子さん自身が薦めてくださるということの意味も考えました。すごい葛藤で、周囲の後押しがあってなんとか決断しました」。

一方で、出演すると決めてからは、上戸さんの心を占めたのは不安や葛藤ではなく「100%出し切る」という覚悟のみ。
「どうやったら母親らしく見えるのか? オリジナル版のピン子さんのような母親の色はどうしたら出るのか? という思いはありましたが、悩むよりも1分1秒でも長くここねと一緒にいて、少しでも交流を深めようと考えました。正直、『母親に見られたい』と言うよりも、ひとりの人間としてふじを演じ、結果的にそう見ていただけたらいいなと思って臨みました」。

おしんを手元に残したい一心で、身ごもった子どもを堕ろそうと冷たい川に浸かるシーンは胸が痛くなる。撮影開始からまもない序盤に撮影が行われた。ここでも上戸さんは「不安は全くなかった」と明かす。

「引き受けた時点で川に浸かる覚悟はあったし、これまでも大変な撮影はしてきたのでそのひとつと思ってました。でも、周りのみなさんがすごく心配してピリピリしているのが伝わってきたので、そういうときこそ現場でニコニコしてました。まだクランクインして2日で、『もう入るの?』という思いはありましたけどね(笑)。入ると、寒いってよりも痛いんです(苦笑)。全身の皮がむけるようなビリビリする感じでした」。

この過酷な現場だからこそ、2人の間には年齢もキャリアも超えた確かな結びつきが生まれた。ここねちゃんは言う。
「上戸さんが現場に入るときは『よかったぁ…天使が来る!』って思いました(笑)。上戸さんは心の恩人。毎日でも一緒にいたいって思ってました」。

一方の上戸さんは、ここねちゃんの撮影での苦労に耳を傾けながら「泣かなかったよね? 偉いよ。泣いてよかったのに」と漏らす。

「ひとりの人間として尊敬するし、自分もこうでなきゃと初心を思い出させてくれる存在でした。もっと助けてあげたかったなと思うけど全然、甘えてこないんですよ。強いなと思いました。タイトルを『おしん』じゃなくて『ここね』に変えてもいいくらいですよ…橋田先生に怒られるか(笑)?」。

そんな称賛の言葉を少しくすぐったそうに聞くここねちゃん。将来の夢はこのまま女優さん? それともほかになりたい仕事が? と尋ねると「考え中! でもお芝居は楽しいです」と満面の笑み。

すかさず上戸さんが「じゃあ、もう1回『おしん』やってと言われたら? ひたすら奉公に行き続ける『おしん2』は?」と迫る。さて、ここねちゃんの答えは?

「上戸さんが一緒に出てくれるならやります(笑)!」。

監督やプロデューサーが聞いたら泣いて喜ぶかもしれない。せめて撮影はもう少し南で、もう少し温かい時期に、と願わずにはいられないが…。
《photo / text:Naoki Kurozu》

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