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【インタビュー】奈良橋陽子 ハリウッドで戦う“大和魂”…「図々しく勇気を持って」

実在したアボリジニ初の女性ボーカルグループ「サファイアズ」のサクセスストーリー、その栄光の裏に隠された彼女たちの苦労を迫力の音楽で綴り、オーストラリアで異例の観客動員数を記録した大ヒット映画『ソウルガールズ』。

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『ソウルガールズ』 -(C) 2012 The Sapphires Film Holdings Pty Ltd, Screen Australia, Goalpost Pictures Australia Pty Ltd, A.P. Facilities Pty Ltd and Screen NSW.
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実在したアボリジニ初の女性ボーカルグループ「サファイアズ」のサクセスストーリー、その栄光の裏に隠された彼女たちの苦労を迫力の音楽で綴り、オーストラリアで異例の観客動員数を記録した大ヒット映画『ソウルガールズ』

日本では1月11日に公開され、多くの共感を呼んでいる本作だが、日本人にもそんな熱い魂をもった“ソウルガール”がいる。

昨年公開した米映画『終戦のエンペラー』ではプロデューサーとして、『ラストサムライ』、『SAYURI』、『バベル』といった話題作ではキャスティング・ディレクターとしてハリウッドと日本を行き来し、活躍している奈良橋陽子だ。

そのほかにも演出家、作詞家、演劇スクール主宰、英語スクールを共同設立…と幾多の顔を持つ。そんな常に情熱的に走り続けているリアル“ソウル・ガール”な彼女に「夢を叶える」ということについて話を聞いた。

――人生を切り開いていく女性たちが主役という企画の映画はいかがですか?

奈良橋さん:企画が素晴らしいと思う。凄く夢がある。こういう映画が出てくると一般の人も、私にもできるんじゃないかと思って、勇気をもらえるのではないでしょうか。夢を実現した人たちを観て凄く刺激になると思います。例えば『ドリームガールズ』のビヨンセのようなトップアーティストが演じると、私だったら手が届かないなと皆思ってしまう。ただのショウとして見てしまう。けれど『ソウルガールズ』は、身近に感じられるキャスティングだから共感しやすいと思います。


――心血を注いだ『終戦のエンペラー』の次のお仕事は?

奈良橋さん:もちろん次の作品もやりたいです。親子もので監督をやりたいと思っています。大それたテーマでなく親子の生と死を扱いたいのです。


――エネルギーの源はどこから?

奈良橋さん:作りたい、表現したい、伝えたい、と求めてしまう。表現したい源は、愛情からだと思います。親や祖父からもらった愛情を、何かの形で世の中にお返ししたいのです。


――作ってみたいというのは好奇心からですか?いろんな肩書きをおもちですよね?

奈良橋さん:もちろん様々なものに凄く好奇心はあります。けれどベースは演技と演出(監督)です。お金の問題は、本当はどなたかにお任せしたいですね(笑)。使いたい方なので。監督は使う方。プロデューサーは制限する方ですよね。


――作るときのこだわりは?

奈良橋さん:たくさん作りたい、というよりは、一作品ずつを非常に大事にしたい方です。やはり凄さまじいエネルギーが必要ですし、能力もいりますし、演出にもこだわりたいですし、きちんと準備周到にしてやりたいと思っていますから。いい加減にはやりたくない。


――奈良橋さんは夢を絶対に実現させますよね。何が何でも。

奈良橋さん:そうですね、絶対させます。


――作品のモチベーションはどこから?

奈良橋さん:やはり子供に対して何らかを表現したいという思いからです。私の娘と息子への愛。生と死の問題。シンプルだけど深いものにしたいと思っています。歴史物のような壮大なものでなくて、人の心の奥の方へ。だからこそ難しいですね。インディペンデント映画らしい人間ドラマを追求していくという感じです。その場合は役者を選びますね。その人でないと、というものでないと。


――脚本も書かれているんですか?

奈良橋さん:もう一人の人と一緒に書いています。何回も書き直しています。それで時間がかかってしまう。これだーというものが書けるまで時間がかかります。構想はあるんですけどね。


――たとえ他の膨大な業務があっても、やりたいことを動かしていますよね?

奈良橋さん:時間は制限されますが、やりたいからやりますね。


――日本の大学を卒業後、アメリカの演劇学校に行かれましたが、もともとはお父様から影響を受けられたとお伺いしましたが?

奈良橋さん:父は凄くユーモアがあってエンターテイナーでした。各国の方を家に招いてパーティをしたり。私が小さいころ、両親がバレエや映画によく連れていってくれました。ただ娯楽としてだけではなく、それらを鑑賞することで国際理解や国際調和といったものを受け継いだ気がします。特に映画や舞台ですが、そこに流れているものは、異文化理解や、究極的に言うと平和の大切さとか、安っぽくは言いたくないのですが、人間がお互いどうやって尊敬し合って共存していくか、という意識を持つようになりました。


――ハリウッドでのキャスティングの仕事のきっかけは?

奈良橋さん:英語でも演劇を教えている関係で、スピルバーグ監督の『太陽の帝国』のキャスティングを少し手伝ったことがきっかけです。売り込んだというより、やっていたら仕事がきたという感じです。ハリウッドは信頼さえ勝ち取れば仕事がくる。大勢がお金儲けや名誉のためとか、お互いを倒しながらやっている非常に残酷な使い捨ての世界なんですね。結構きついんですけど、ただちゃんといい仕事をやろうと思えばやっていける。


――自らのアイデアでキャスティングを売り込んだりはしますか?

奈良橋さん:それをやる時間があったら、自分の映画を作りたいです。


――一番大事なものは仕事?家族?

奈良橋さん:最優先は家族ですし最終的にも家族です。細かい日々の日常は仕事ですが。ハリウッドや日本でもそうですが、本当にいい仕事をやっている上の人たちは家族を大切に重んじている。子供たちの教育や家族のことを優先しています。一流の人たちは。


――奈良橋さんの座右の銘は「生き切る」とお伺いしましたが常に走っていたいですか?

奈良橋さん:そうですね。疲れたから休みたいといったことはないですね。体が許す限りやりたいです。


――夢を追う人たちに夢を叶えるためのアドバイスは?

奈良橋さん:信じること。自分を信じられないと「私はできない」とどこかで諦めてしまい、それで終わってしまいます。「私にはこれだ!」という大事なものが見つかると、できるとかできないとか、自信があるとかないとかではなくて、本当に信じることで凄さまじい力がでる。どんな自分でも、信じれば夢に辿り着きます。謙遜していたら何もできない。


――何も持ってなくても信じるということですね。

奈良橋さん:誰もが持っているんです。絶対に。持ってない人はいない。「You are special.」 という言葉がある。あなたは特別だよ。誰にでも言えることです。「Every child has a beautiful name.」本当にそう思えば、もっと自殺も減る。人がどう思ってああだこうだ言おうが、あなたの人生はあなた自身が生きているわけだから。あなたしか、あなたを生きられない。そこは図々しく勇気を持って生きて、夢を追って欲しい。

『ソウルガールズ』はヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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