【MOVIEブログ】GW映画イベントの傾向と対策!

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神様はつらい
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気が付いたら、GW直前。今年の日程はあまりゴールデンではないけれど、それでもウキウキしますね。映画のイベントもとても多く、例年同様スケジュール作りが本当に大変。というわけで、以下、GW映画周りの傾向と対策を!

【イタリア映画祭2014】
今年もGWの主役のひとりはイタリア映画祭。僕も未見で楽しみにしている作品が多いけれど、まずはジョルジオ・ディリッティ監督の『いつか行くべき時が来る』。本作は2012年に未完成版を見せてもらっていて、とても素晴らしいので是非東京国際映画祭に招待したいと交渉していたところ、結局完成が間に合わないことになり、涙を飲んだ経緯がある…。主演女優賞候補になるのではないかと思ったくらい主演のジャスミン・トリンカがよく、アマゾンの自然の中で自分で取り戻していくヒロイン像が素晴らしい。今回完成版を見るのがとても楽しみ。

『自由に乾杯』はとても面白い。おなじみトニ・セルヴィッロに、ヴァレリオ・マスタンドレア、そしてフランス映画ファンにもおなじみのヴァレリア・ブルーニ・テデスキと豪華なキャストもさることながら、イタリアの政治の混乱をコメディー風刺劇に仕立てた物語がとても楽しい。本作はとてもオススメ。

『初雪』は、美しい佳作。丁寧に撮られた画面が、難民の男性と寂しい少年の内面をじっくりと描き出して、心に染みる。これもおすすめ。今作が2作目になるアンドレア・セグレ監督は、現在最もイタリアで楽しみな若手監督のひとりになりました。

『サルヴォ』は去年のカンヌで話題になった作品で、「批評家週間」でグランプリを受賞してますね。哀しきヒットマンの物語。見応えあり。

その他、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』と『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』は、僕が触れるまでもなく必見。フェリーニに関するデキュメンタリーである『フェデリコという不思議な存在』も、僕は未見なのでとても楽しみにしています。ということで、イタリア映画祭、今年も充実!

【イメージフォーラム・フェスティバル2014】
GW映画祭のもう一方の雄であるイメフォ映画祭、今年はホセ・ルイス・ゲリン監督が審査員!彼の作品も2作品上映されるので、見ていない方は必見ということで!

今年のイメフォ映画祭の目玉のひとつは、なんといってもアレクセイ・ゲルマン監督の遺作である『神様はつらい』(写真)。堂々177分。これは僕が書くより、チラシからの抜粋に頼りたい:「汚泥、糞尿、血漿、嘔吐物、唾液、肉片を画面いっぱいに炸裂させたゲルマン最後の傑作は、これ以上のものは今後の映画史に現れないだろうと観るものに確信させる視覚的圧力・物量を備えている」。これを読んで興味を持たない人とは、僕は友だちになれそうもない!

とてもおすすめしたいのが、メキシコの『ハレー』。「ゾンビ」という言葉を使ってくれるな、と本作の関係者から言われたので使わないけど(結局使っているけど)、死んでいる男の日常を描く、アート系ファンタ作品。ああ、グロテスクで、美しく、そしてとても哀しい。本作は是非たくさんの人に見てほしい。去年、トーキョーでやりたかったんだよなあ…、と心の中で叫びつつ、ちゃんとイメフォ映画祭が紹介してくれるので、嬉しい!

アヴァンギャルドの天才ジャック・スミス特集も必見で、伝説の『燃え上がる生物』が見られるのはとても興奮する。手塚眞監督が8mmで作り続けている「成長する映画」と言われる『惑星TEトLA』や、内藤陳氏に関する映像エッセイである『痕跡imprint内藤陳がいた -(完全版)』(かわなかのぶひろ監督)も、とても見たい。

その他のラインアップも刺激的で、イメフォ映画祭は今年も大変なことになっている。そして、例年、イタリア映画祭とイメフォ映画祭でいっぱいいっぱいなのに、今年はその他にも行きたい(行かねば後悔する)上映会が目白押しなのだ。

【東京レズビアン&ゲイ映画祭 春の名作劇場(2014)】
同性愛を扱った映画を見ていて改めて気付くのは、世の中には同性愛を扱った映画と異性愛を扱った映画があるのではなく、面白い映画とつまらない映画があるのだ、ということ。つまり、同性愛を扱っているから特別変わっていたり、面白かったりするわけではなく、つまらないものはつまらないし、面白いものは面白い。

4月29日の1日だけだけど、レズゲイ映画祭が過去の名作を上映するイベントを実施するとのこと。こういう「アンコール上映」の実施の重要性と難しさは、同じ映画祭業界にいる身としては本当によく分かるので、是非応援したい。僕としては、レズビアンの女子バスケ選手を追うドキュメンタリー『エミリー -青春へのパス』がとても見たい!

【THE LAST BAUS】
またしても、東京の灯がひとつ消える…。吉祥寺のバウスシアター閉館の報せに頭を抱えた映画ファンはたくさんいたことでしょう…。

4月26日~6月10日まで行われる怒涛の閉館特集は、まさに驚愕としか呼びようがないラインアップ。吉祥寺にウィークリーマンション借りようかなとか、カンヌ行くの止めようかな、とか真剣に検討させてしまうインパクト。可能な限り通いたいけれど、結局絶対に逃したくないのは『ラスト・ワルツ』で、これまでバウスの爆音で何度見たことか。そして、『ライブテープ』もやはり最後きっちり吉祥寺で見ないと。

【new CINEMA塾2014講座】
原一男監督が、すごいことを始めるらしい!現在の「セルフ・ドキュメンタリー」を考えるという主旨で、毎月1回、1年間、ドキュメンタリーを見て、聞いて、語る、という講座を始めるとのこと。第1回が4月26日(土)で、上映されるのは原監督の『極私的エロス・恋歌1974』と、藤川佳三監督の『サオヤの月』(2005年)で、当日のテーマはずばり「エロスを記録する」。これは行かねば。

以下、イスラエルのマイケル・ムーア(と僕が呼んでるだけだけど)であるアヴィ・モグラビ監督を招待する会があったり、河瀬直美監督の日があったり、平野勝之監督と庵野秀明氏の日があったり、そして来年の3月には、かつて佐藤真監督と安岡卓治プロデューサーとの間で展開されたセルフ・ドキュメンタリーを巡る論争を再現し、検証しようとする企画もあるとのことで(ゲストには松江哲明監督も参加予定とのこと)、これは本当に刺激的な企画だ。

山形国際ドキュメンタリー映画祭が共催している上映イベントで、会場はアテネ・フランセ。どれだけ行けるか分からないけれど、可能な限り足を運ぶつもり!

【DROP CINEMA FESTIVAL】
enbuゼミナールの作品展で、4月26日~5月2日に新宿のK’s シネマで実施されるとのこと。よくよく中身を見てみると鈴木太一監督や吉田浩太監督や内田伸輝監督らの作品があるではないか。行かないと!その他の卒業生の作品も、是非見てみたい。

いやあ、本当にキリがないですね。体がいくつあっても足りない。一般の劇場公開作品も、当然見たいし。一体どうすればいいのだ?とはいえ、連休のスケジュールをああでもないこうでもないと、こねくり回している時(つまり今)が、一番楽しいのですよね。充実した連休になりますように!
《矢田部吉彦》

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