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【インタビュー】ディズニー監督&プロデューサーが語る、“愛されキャラ”を生み出す秘訣

世界中で社会現象を巻き起こした『アナと雪の女王』、アンジェリーナ・ジョリーが主演を務め日本でも2週連続で週末興行ランキング首位をひた走る『マレフィセント』、と立て続けに大ヒットを記録しているディズニー。

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ボブス・ガナウェイ(監督/右)&フェレル・バロン(プロデューサー/左)/映画『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』
ボブス・ガナウェイ(監督/右)&フェレル・バロン(プロデューサー/左)/映画『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』
  • ボブス・ガナウェイ(監督/右)&フェレル・バロン(プロデューサー/左)/映画『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』
  • 『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』ポスタービジュアル -(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved
  • ボブス・ガナウェイ(監督/右)&フェレル・バロン(プロデューサー/左)/映画『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』
  • 『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』-(C) 2014 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved. 
  • ボブス・ガナウェイ(監督)/映画『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』
  • 消防救助ヘリコプター・ブレード/『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』 -(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved
  • フェレル・バロン(プロデューサー)/映画『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』
  • 小型フォークリフト・マル―/『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』 -(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved
世界中で社会現象を巻き起こした『アナと雪の女王』、アンジェリーナ・ジョリーが主演を務め日本でも2週連続で週末興行ランキング首位をひた走る『マレフィセント』、と立て続けに大ヒットを記録しているディズニー。そんな注目を集める中、新たな作品が間もなく公開される。俳優の瑛太が声優を務めることで話題のアニメーション映画『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』だ。そんな瑛太を「素晴らしい声の演技」と称える2人の男にインタビューを敢行した。その男たちとは、好奇心いっぱいの笑顔が可愛い本作の監督ボブス・ガナウェイと、セクシーな目元が印象的なプロデューサーのフェレル・バロンだ。

前作で世界一周レースのチャンピオンとなった元・農薬散布機のダスティ。しかし、本作ではそんな栄光も束の間…故障を抱えたことでレースに出られなくなってしまう。そんな中、大事故をお越し、故郷のプロップウォッシュ・ジャンクションは大火災に包まれる。無事に火は消し止められたものの、ダスティは町に必要な消防飛行機となるべく、自らレスキュー隊への入隊を決意するのだが…。

――『カーズ』('06)、『カーズ2』('11)、その世界観を大空へと羽ばたかせた前作『プレーンズ』('13)、と実に3作にわたる同一の世界観を引き継いで制作された『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』。そこには人間は登場せず、飛行機や車たちがコミカルなトークを交わし、大冒険を繰り広げ、葛藤する。“続編”である以上、前作のルールを引き継ぐのはもちろんだが、同様の世界観で4作目。その中で新たにチャレンジしたことは?

ガナウェイ監督:「ある種の法則(「人間は登場しない」など)はもちろん存在するわけだけど、キャラクターとかそういう細かいこと以上に、ディズニーの映画には、絶対に守らないといけないことがあるんだ。それが『常に現実に忠実であれ』なんだ。例えば、翼やボルトといったキャラクターたちを構成するものを現実に従って描くこと、アニメーション化すること、それが鉄則なんだ。

この作品は喋る乗り物がキャラクターとして登場する、ある種の空想世界ではあるけれど、その中でもリアリズムに根ざしていなければ観客に対する作品の真実味が欠けてしまうから、やっぱり一番大切にしているんだ。

でもね、そう言いながらも、やっぱりその作品ごとに差別化していかなければならない。今回挑戦したのは、“ジャンル”をガラっと変えたんだ。前作は『レースもの』というストレートな話だったわけだけど、今回は『ディザスター・ムービー』や『災害アクションもの』で、アクション色をもっと強くしたり、ジャンルを変えてみるとか、前と同じことの繰り返しにならないように、っていうことは一番気をつけました。

バロンP:とはいえ、突然思いついて『じゃ~、今回は山火事で災害アクションものにしてみよ~か~』なんて軽く考えたわけじゃないよ(笑)。ストーリーを考えるときっていうのは、ただ机に向かって次はどんなストーリーにしようか? と考えるんじゃなくて、まずは調査(リサーチ)するところから始めるんだ。そういった意味でも、『常に現実に忠実であれ』なんだよ。


――アニメーションで描くと聞けば、どんなことも自由自在といったイメージがあったが、ディズニーが描くそれはビジュアルだけでなく物語に至るまで、すべてがリアリティの種に創造力という水を与えて育てたもの。では続けて聞いてみよう。そのリサーチはどんな所へ行ったのだろうか?

ガナウェイ監督:「全米各地を回ったよ。特にカリフォルニア中心に航空消防基地を訪ねたよ。“カルフィアイヤー”と呼ばれるカリフォルニア森林管理消防局の全面協力もあって、実際のパラシュート降下隊の実習訓練なんかも見学させてもらったんだ。様々な人たちが協力してくれたけど、特にブレード(レスキュー隊の隊長)のキャラクターのモデルにもなっているカルファイヤーの消防士がいて、彼からもらったアドバイスは実際に作品の中に活かされているんだ。

最終的には、100名を超える消防レスキュー関連者やスペシャリストたちからコンサルタントとして協力を仰ぐことになったよ。もちろんストーリーを考える初期段階から、実際に脚本で参考にするようなセリフをアドバイスとしてもらったり、アニメーションももちろん、火事のシーンがリアルに描かれているかチェックしてもらったりね。あとは音響デザイナーにもいろいろアドバイスしてもらった。実際火災現場の真っ只中ってどんな音が聞こえるのか、彼らしか知らない情報がたくさんあった」。

バロンP:「そういったリサーチにプラスして、歴史的な事実・文献からもインスピレーションを得ているんよ。例えばあるシーンでは、1910年に実際に起きた出来事を基にしている。ポラスキという勇敢な消防隊長が自分たちのチームが火に囲まれて逃げ道を失い、実際に溝道に入って身を挺して彼らを守ったという逸話があって、それがベースになってたりするんだ。有名な話だから、あとでGoogleで後で検索してみて(笑)」。


――単純な感想で恐縮してしまうが、そうして作り上げた世界観や火災現場のシーンは、やはり“リアル”。しかし、誰もが思わず感情移入してしまう、愛されるキャラクターを作り上げられたのは、やはり彼らディズニー・クリエイターたちの“魔法”によるところが大きいだろう。前作から登場するダスティやその親友のチャグに加え、ヘリコプターのブレードや「ハリセンボン」の近藤春菜が声優を務めるディッパーなど本作からの新キャラクターはどれも個性豊かで愛らしい。愛されるキャラクターを生み出す秘訣は何なのだろうか?

ガナウェイ監督:「例えばディッパーだ。ダスティになんらかのロマンスの要素を付け加えたいと思って登場させたんだけど、ダスティは世界的に有名なチャンピオンレーサーの飛行機で、彼女はそんな彼の熱烈なファンのひとりなんだけど、その愛情はすごく熱狂的で一方的なんだ(笑)。でももし、彼女が完全にストーカーみたいなキャラクターだったら、みんなが共感できる、愛されるキャラクターにはきっとならないよね(笑)。だから、そのさじ加減はいつも気をつけるようにしている。

あと、マルー(天才修理工の小型フォークリフト)にしても、いつも機嫌が悪くて毒舌なキャラクターだけど、彼は自分にもし翼があったとしたらダスティたちと一緒に空を飛んで、みんなを救いに行きたいと思っているんだ。そんなレスキュー隊に対する敬意を抱いているのが感じられると思うんだ。そういった意味でも愛さずにはいられないようなキャラクターだよね。そんな風に“愛されるポイント”というのを、どんなキャラクターにも付け加えるようにしているんだ」。

バロンP:「キャラクターの一番はどうデザインするかだけど、それにプラスして、やっぱり声優が本当に大事だと思うんだ。キャラクターに個性を与えるという意味でね。今回、日本語吹替版では瑛太さんがダスティの役を担当してくれたんだけど、素晴らしい声の演技だった。さらに、それをスクリーンに鮮やかに再現する優秀なアニメーターたち。その3つの要素がキャラクターに命を吹き込んで、魅力的なキャラクターが出来るんじゃないかな」。
《シネマカフェ編集部》

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