『ビフォア』シリーズ監督が12年間撮り続けた家族の物語、今秋公開へ

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『6才のボクが、大人になるまで。』 (c)2014 boyhood inc./ifc productions i, L.L.c. aLL rights reserved.
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『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』、『ビフォア・サンセット』、『ビフォア・ミッドナイト』の『ビフォア』シリーズ3部作で知られるリチャード・リンクレイター監督の最新作『BOYHOOD』。主要キャスト4人を12年間にわたって撮り続けるという画期的な撮影を敢行し、すでにアカデミー賞有力とも呼び声の高い本作が、『6才のボクが、大人になるまで。』という邦題で、11月から日本公開されることが決定した。

6才の少年・メイソン(エラー・コルトレーン)は、母(パトリシア・アークエット)の大学入学のため、テキサスからヒューストンに引っ越す。多感な思春期に、アラスカから戻ってきた父(イーサン・ホーク)との再会、母の再婚、義父の暴力、初恋などを経験しながら、静かに子ども時代を卒業していく。やがて大学教師になった母と、その新しい恋人と一緒に、オースティン近郊で暮らし始める…。

父はミュージシャンの夢を諦め、保険会社に就職。再婚して、もう1人の子どもを持った。12年のときがさまざまな変化を生み出す中で、ビールの味もキスの味も、失恋の苦い味も覚えたメイソン。アート写真家という将来の夢を見つけ、母の元から巣立っていく…。

恋愛映画の金字塔といわれる『ビフォア』シリーズで、9年ごとに主人公2人の“1日”を描いたリチャード・リンクレイター監督。キャストも一緒に年を重ね、そして映画ファンも共に18年間を歩むことになった。そのため、ほかのどの人気シリーズとも違い、主人公2人と映画ファンの間には“見えない特別な絆”が生まれ、いまでも世界中の多くの人たちに愛され続けている。

これまでもさまざまな試みをしてきたリンクレイター監督が、実は12年前から挑戦していたのが本作。6才の少年とその家族の変遷の物語を、同じ主要キャストで12年に渡って撮り続けていたのだ。この斬新な製作スタイルと、リアルでみずみずしい成長の物語は、NYタイムズに「21世紀に公開された作品の中でも並外れた傑作の1本」と言わしめたほか、今年の2月に開催された第64回ベルリン国際映画祭でも絶賛。リンクレイター監督は2度目の「監督賞」(銀熊賞)を獲得した。

リンクレイター監督は、本作で家庭や学校のさりげない日常の1コマを切り取りながら、少年の内面に渦巻く葛藤や悲しみを、やさしく見守るように映し出す。そして、たわいのない日常を12年分積み重ね、一人の人間としてパーソナリティが掲載されていく過程をドラマチックに仕立て上げている。

劇中にはイラク戦争やオバマ大統領の誕生など、アメリカ史を彩る出来事も盛り込まれているが、もっと注目してほしいのは、メイソンが愛用するゲームや「ハリー・ポッター」シリーズの巻数。サブカルチャーで時の流れを物語る演出が、日常に根ざして人生を語るリンクレイターらしい。

少年から青年へと成長していくメイソンを演じたのは、リンクレイターがオーディションで見出したエラー・コルトレーン。メイソンの父親役には、『ビフォア』シリーズのイーサン・ホーク。そして、母親を演じたTVシリーズ「ミディアム」で知られるパトリシア・アークエットは、子育てと仕事の両立に疲労困憊したシングルマザーが、大学で教鞭をとる自立した女性へと生まれ変わる様を熱演する。シアトル国際映画祭では「作品賞」と「監督賞」とともに、「主演女優賞」に輝いた。

映画史に残るマスターピースとなるだろう本作。ある少年の成長を、あなたも一緒に見守ってみて。

『6才のボクが、大人になるまで』は11月よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。
《text:cinemacafe.net》

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