【インタビュー】加藤浩次 原点は“狂犬”キャラ「テレビで暴れる場所少ない」

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加藤浩次(ロケット役)/『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
  • 加藤浩次(ロケット役)/『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
  • ロケット『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』-(C) Marvel 2014 All rights reserved.
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  • 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 -(C) Marvel 2014 All rights reserved.
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  • 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』-(C) Marvel 2014 All rights reserved.
全米大ヒット作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で、主人公のピーター・クイルとチームを組み、宇宙存亡の危機を回避すべく立ち上がることになるアライグマ、ロケット。…アライグマ? そう、アライグマ。マシンや戦術に強く、キュートな外見からは想像もつかない毒舌を放つロケットは、遺伝子改造で高度な人工知能を備えたスーパーアライグマなのだ。可愛らしくて、凶暴で、現実的。「ロケットはこの映画のハートだ」と語るのは監督のジェームズ・ガンだが、そんな監督の発言に動揺を隠せない人がいる。

「アラアラアラ。その話、聞きたくなかった…」と気まずそうにしてみせるのは、日本語吹替え版でロケットの声を担当した加藤浩次だ。

「自分にディズニーから仕事が来るんだなって(笑)。嬉しかったです」と、オファーが舞い込んだ時をふり返る加藤さん。喜んだものの、その後はプレッシャーがどんどん大きくなっていったという。

「責任が重くのしかかってきて…。原作のアメコミもよく知らず、『なるほど。アライグマの役なんだな』というところから始まったはいいものの、オリジナル版でロケットの声をやっているのはブラッドリー・クーパー! アメリカで興行成績第1位! ピーター・クイル役のクリス・プラットがこの作品で大ブレイク! と、どんどんのしかかってくるんです。えええ~!? オレ、大丈夫かよ…って不安になりました」。

そんな中、何よりも加藤さんをぎょっとさせたのは、物語におけるロケットの役割。「ロケットはこの映画のハートだ」というガン監督の言葉に戻るが、一介の無法者からヒーローチームの一員となって活躍するロケットなくして物語を語ることはできない。

「アフレコの時は、自分が吹替えるシーンの台本を修正が加わりながらその都度いただくスタイルだったんです。もちろん、日本語吹替え版の監督は作品の全貌を把握していらっしゃいますから、僕は監督の言葉を信じて、指示通り忠実にやるだけでした。収録が進んでいくうちに僕にも作品の全体像が見えてきたんですが、その時は本当にびっくりしましたね。正直、こんなに出番の多いキャラクターだったとは…(笑)。焦りました」。

しかしながら、加藤さんとロケットの間には揺るぎない共通項があり、そこがキャスティングのポイントにもなったよう。芸人として活躍してきた加藤さんの“狂犬”なパブリックイメージについて、「そこはもちろん、考えました。だからオファーしてくださったのかなって」と笑う。だが、乱暴者キャラで場を湧かせる一方、朝の情報バラエティ番組「スッキリ!!」で見せる小気味よい司会者ぶりも今や加藤さんのイメージの一部。それだけに、“狂犬”つながりと思われる配役に戸惑うようなことは?

「全然なかったです! むしろ、ありがたいくらい。いわば僕の原点ですからね。なかなか最近はテレビで暴れる場所も少なくなってきましたし、暴れると四方八方から矢が刺さってくる(笑)。そんな中、イメージをもってキャスティングしていただけたのなら、それはすごく嬉しいこと。それに、僕の『何だ? このヤロ~!』みたいなイメージは作ったものじゃなく、もともと持っているものですから。その一方、もちろん全然違う自分もいるんです。人間ってやっぱり多面的なものですから、自分の中に数ある要素をどれもなくしたくはない。いい人間に見られたいわけでもないし、かと言って暴れているだけでもないし。そんな中、与えられた仕事をするのが僕の役目かなと思っています」。

では、アフレコでは存分に暴れられた? と訊ねると、「そうですね…」とやや曖昧な返答。後に続くコメントから察するに、“暴れた”などという安易な表現よりは、ひたすら真摯に台詞と向き合ったのが事実のようだ。

「最初は『ナロ~!』って巻き舌にしてみたりもしたんですけど、そこは監督に細かく注意されました。『日本語吹替え版は小さな子どもも観ますから、巻き舌にはならないように』って。なるほどなと思いましたね。声優って、本当に知れば知るほど奥の深い仕事だなと思います」。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』はすでに続編の製作も決定。「続編でいきなりロケットの声が変わっていたら哀しいですけど。それはそういうことか…と受け止めて(笑)」と後ろ向きな発言をしてみせるが、「ピーター役の山寺宏一さんを始め、周りの一流の方々に助けられながら何とかできたかなって」とも。自己評価を口にする中、作品に対する確かな愛情も垣間見せる。

「僕云々はさておき、出来上がった作品を観た時、本当に面白い作品だなと思えたんです。なので、日本のみなさんにもぜひ観ていただきたい。だって、本当に面白いんです。“アライグマ、可愛い~”と思って観ていただいて、それだけじゃない作品世界を感じ取っていただくのもいいし。ただ、作品に引き込むきっかけになり得る存在に自分が声をあてたと思うと、それはそれでまたプレッシャーなんですけど…。でも、いい作品に携わらせてもらってよかったなと純粋に思っています」。

加藤さんの言葉通り、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は本当に面白い。アライグマのロケットが過激に銃をぶっ放す様も、子ども時代に地球から宇宙に誘拐された主人公ピーター・クイルのお調子者ぶりも、彼らがチームを組んで奮闘する展開もすべてが愛おしい。そんな作品世界にすっかり魅せられた様子の加藤さん。最後に、亡き母が編集したカセットテープ(お気に入りの70年代ソング満載!)をずっと健気に聴き続けているピーターにちなみ、加藤さんが宇宙に持って行くテープを作るとしたら? の問いを投げてみた。

「僕は80~90年代の洋楽が好きなんです。スティングは確実に入ってきますね。『イングリッシュマン・イン・ニューヨーク』や『フラジャイル』は外せない。それに、カッティングのギタリストのキザイア・ジョーンズも大好き。あと、ヴァン・ヘイレンの『ホット・フォー・ティーチャー』に、リック・スプリングフィールドに…。最近だと、ブルーノ・マーズは入れたいですね。来日ライブを2度も観に行って、『スッキリ!! 』に出ていただいた時も嬉し過ぎて顔に出ちゃいました(笑)。周りから、『他のアーティストが来た時との違いが分かりやす過ぎる!』って怒られたくらい、大好きなんです」。
《text:Hikaru Watanabe》

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