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【MOVIEブログ】東京国際映画祭 Day4

26日、日曜日。今日もまたまた晴れ!去年は荒天続きだったことを考えると、本当に今年は気分がいい。室内イベントの映画祭とはいえ、天気は精神的にもとても重要。去年はすさんだもんな…。

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『神様なんかくそくらえ』のQ&A(写真)
『神様なんかくそくらえ』のQ&A(写真)
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26日、日曜日。今日もまたまた晴れ!去年は荒天続きだったことを考えると、本当に今年は気分がいい。室内イベントの映画祭とはいえ、天気は精神的にもとても重要。去年はすさんだもんな…。

昨夜が5時半就寝だったのだけど、今朝は死んでも寝坊してはいけないので、目覚ましを3つセットし、8時に全世界のエネルギーを総動員して気合いの起床。で、よろよろしながら外に出ると好天気で一気に目が覚めた、ということなので天気が重要というわけなのだ。

8時半に職場に行き、本日の動きを確認。そして、今年から映画祭の会場に加わった日本橋の劇場へ。以前に行ったことはあるけど、映画祭の本番ではこれが初めて。TOHOシネマズ日本橋は客席とスクリーンの間のスペースが広く、とても舞台挨拶がしやすいのがいい。ロビーも明るくて広く、気持ちがいいですね。

10時45分から「特別招待作品」の『サンバ』の上映前舞台挨拶の司会。僕は「特別招待作品」の司会をすることはまずないのだけど、何と言っても『サンバ』は『最強のふたり』の監督主演コンビの新作であり、浅からぬ縁のある僕としては司会を申し出た次第。

配給会社の宣伝担当の方は快く承諾して下さったのだけど、台本を送ってくれると同時に、壇上の盛り上げ演出として、メールに添付のYouTubeを見てほしいとのこと。『サンバ』は、サンバという名前なのに踊りが苦手な青年が主人公なのだけど、演じるのはオマール・シー。「もちろんオマール・シーさんはサンバを踊れますよね?」と僕が問いかけると、オマールさんが「ダメヨ、ダメダメ」と答え、監督が「イイジャナイノ」と答える、というネタを仕込もう、ということらしい。

「ヤタベさんは知らないかもしれないから、映像を添付しておきますね」と宣伝担当の方の深遠なるご配慮がズバリ的中し、もちろん僕は何のことだかサッパリ分からない。どうやら、日本エレキテル連合なるコンビが今お笑い界を席巻していて、勢いとしてはピークにあるらしい。で、映像を見てみると、なるほど面白い!僕はテレビを見ないだけで、お笑いが嫌いなわけでは全くないので、へえー、これは面白いなあ、と朝からYou Tubeを見続けてしまう。

時間が迫ってきたので、慌てて日本橋に移動し、出迎えてくれたコスプレ集団とパチリと写真を撮り(「ワールド・コスプレ・サミット」と提携中!)、控え室に行き、オリヴィエ・ナカシュ監督と再会を祝し(東京国際映画祭には来日できなかったけど、翌年のフランス映画祭でお会いした)、初対面のオマール・シーさんにご挨拶。オマールさんは、なるほどさすがに素敵だ!

で、本番。彼らは完全にセリフをものにしていて、いくつか映画にまつわる質問に答えてもらった後、僕から「踊れるんでしょう?」のフリに対し、「ダメヨ、ダメダメ」(オマール)「イイジャナイノ」(監督)と見事に応え、場内大爆笑。素晴らしい!大成功!

あー、楽しかった。素敵な機会を与えて下さったG社のみなさま、ありがとうございました!

六本木に戻り、お弁当を食べ、劇場へ。

以上を書いたのが、お昼。そして現在が3時半。あまりにもいろいろあり過ぎて、今日は限界。メモがわりの箇条書きのみで失礼します!

・13時からコンペ部門『マルセイユ・コレクション』のQ&A。セドリック・ジメネス監督とジル・ルルーシュの登壇!ルルーシュ氏の発言が素晴らしく響く。

・14時20分から、「日本映画スプラッシュ」の『愛の小さな歴史』の上映前舞台挨拶。

・16時から、『愛の小さな歴史』のQ&A。中川龍太郎監督のトークは楽しい。映画はヘビーで、監督はナイス。

・16時半から、コンペ『遥かなる家』のQ&A。僕もスクリーン7の大画面で見たかった!満席が嬉しい。客席からの反応もすこぶるいい。

・チェック用のDVDを見始めたものの、席で居眠りしてしまう。起きて、緊急案件にとりかかるが、空回りなので、弁当食べる。

・19時、『1001グラム』のQ&A。ベント・ハーメル監督の映画術について。短い時間の間に凝縮して彼の世界の構築の仕方が語られてすこぶる面白い。

・19時40分、スプラッシュ部門の『Starting Over』の上映前舞台挨拶。

・海外ゲストとのパーティーへ向かう。最初の45分間だけウーロン茶を手に幾人かのゲストとお話しして、21時過ぎに退席。

・21時半から、『Starting Over』の西原考至監督とのQ&A。これがすこぶる面白かった!この作品を作るきっかけとなる出来事、先輩監督から聞いた言葉の影響、俳優への接し方、脚本を超えた要素の取り込みについて、そしてラストシーンの撮影で起こった奇跡、など、どんなに聞いても聞き足りない。映画監督の発言の引用がぱっと出てくる人を僕はいつも尊敬するのだけど、西原監督とのトークでアンドレ・バザンの名前が出てくるとは想定していなかったので、これは嬉しい誤算だ!とにかく、今年の映画祭で最も面白かったQ&Aのひとつに間違いない。

・22時50分から、アメリカからのコンペ作『神様なんかくそくらえ』のQ&A(写真)。ベンとジョシュの兄弟監督は前々から招待したかったのだけど、ようやく会えて嬉しい。そして、主演のアリエル・ホームズ、共演のケイレブ・ランドリー・ジョーンズを加えた4名による豪華な布陣。

とにかく映画がヘヴィーなので、どうなるだろうと思ったら、満席。そしてQ&Aにもかなりの人が残った。やはり衝撃は伝わったみたいだ。ケイレブがエキセントリックな動きをすると思いきや真面目なコメントを発して場を混乱させつつ、兄弟監督が落ち着いて答える、という図式。こちらはクリストファー・ドイルに鍛えられたので、壇上の多少の乱れにはもう全然動じないけれど、まあ、今年は本当にいろいろあるものだ!

でも、素晴らしいQ&Aだったと思う。予定の時間をオーバーしたけれど、それでも時間が足りなかった(日曜で終電も早い)。最後、ジョシュがホームレスに対する持論を述べると、アリエルが反論する。それもかなり真剣なトーンで。とても刺激的な議論の応酬があったところで、タイムズアップ。

本作も好みが分かれる作品であるだろうけれど、かなり響いた人が多かったような気がする。いや、ちょっと歴史的なQ&Aだったかもしれない。深刻なテーマ、斬新なスタイル、ストリートのスター、そしてハリウッドのスターが揃い、張りつめた空気の中で、最後のガチ議論。今日のお客さんの記憶にも長く残るに違いない。

職場に戻り、1時から4時まで懸案事項の整理を行うものの、絡まった糸がますます絡み合うばかりで、出口が見えない。今年は企画が多く、ゲストも多いため、各所でひずみが発生しかけている。必死にこらえているダムが決壊しませんように。中盤戦突入、このまま乗り切れますように!
《矢田部吉彦》

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