【MOVIEブログ】東京国際映画祭 Day 9,10,11

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東京国際映画祭 クロージング
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31日、金曜日。映画祭最終日!7時半に必死に起きて、8時半に職場へ。ちょっと曇っているけれど、雨がたくさん降ってくる心配はなさそうだ。今年は最高の天気に恵まれた映画祭として記憶に残ることになるだろう!

職場に行くと、衝撃の電話が1本。マジか?これは本当にヤバい。

9時から、観客受賞セレモニーのリハーサル。昨夜、これで司会はオシマイ、と書いたのに、翌朝の観客賞セレモニー司会のことをすっかり忘れていたのだ。劇場に行き、リハーサルを簡単に行う。

リハーサル中に携帯が鳴り、先ほどとは別件で、同程度の震度を持つ衝撃のニュース第2弾。この2件がともに悪い方に転んだら、今年のセレモニーは台無しになる。本当にヤバい。

10時20分から、観客賞受賞式+受賞作品上映会へ。司会だけなら原稿を読めばいいのだけど、今日は突然英語通訳を入れることになり、でも通訳さんの手配が間に合わないので、僕が司会と通訳を兼ねることになってしまった。なんと!

本番始まって、司会として自己紹介し、場内に英語通訳の必要な方はいらっしゃいますか?と聞くと、2人(3人?)ほど手が挙がる。むむー。聞いちゃったからには訳さないわけにいかないので、観客賞のプレゼンターの方の挨拶や、受賞された『紙の月』の吉田大八監督の喜びの声などを、要点をかいつまんで英訳してみた。なんとかハッタリで乗り切ったけど、やっぱり通訳は素人が手を出してはいけないですね。怖すぎる。

なにはともあれ無事に(たぶん)終わったので、やれやれ、と安堵しながら職場に戻り、朝の緊急事態のその後を見守る。

あとはひたすらクロージングの準備へ。僕は大した役割が無いので、全体の段取り確認や、懸案事項に気を揉んでばかりで時間が過ぎて行く。

16時から、ゲストが順次劇場に到着。TOHOシネマズのプレミアスクリーンを利用し、作品毎にフォトセッションを行う。僕はその場にいて、到着した作品のチームに挨拶しながら、メンバーの到着をカメラマンさんに伝えて、写真を撮ってもらう。撮影終了後、ゲストはそのままセレモニー会場の7番スクリーンへ誘導する。

そうこうしていると、懸案事項が解決!いったい朝から何が起きていたかというと…。

朝、コンペの『神様なんかくそくらえ』のチーム(監督+役者で総勢4名)から電話があり、出てみると「Yoshi(僕のこと)か?ちょうどいいや。今日のクロージングは何時から?」「15時にはホテルにいてもらう必要がありますよ」「あ、そう。今、富士山見に行ってるから、それまでに帰るよ。」「ふ、ふ、富士山?今から富士山なんか見に行っちゃ絶対にダメ!」「あ、もう出ちゃったから」「バカ!すぐに帰ってこい!!」。

それが9時くらいだったかな…。いやあ、自由過ぎるよ、君たち。ご案内の通り、『神様なんかくそくらえ』は作品賞と監督賞を受賞することになったので、朝の時点で何らかの賞を受賞することを知っていた僕としては、彼らがクロージングセレモニーに遅刻、ないしは欠席するリスクは、なんとしても避けなければならなかったのだ!

いや、最終日はクロージングがあるということはもちろんしつこいくらいに伝えていたし、念を押していたにも関わらず、相手は大人だし、首に鈴を付けておくわけにもいかないのだけど、それにしても最終日に富士山見に行っちゃうとは思わなかった…。しかも、今日、曇りじゃん…。

そんな彼らが、無事にホテルに到着した報せを受けた時の安堵感といったら!そして、もう1名、セレモニーへの出席が危ぶまれた方がいたのだけど、そちらも無事に会場入り出来るということで、とにかくよかった!

17時からセレモニー開始。受賞のみなさま、おめでとう!受賞に至らなかったみなさま、ありがとう!

あとは、セレモニーから、受賞者フォトセッション、そして受賞者会見と、クロージングレセプション。僕はレセプションに顔を出し、幾人かの人々にご挨拶。ここでもまだウーロン茶。

21時にレセプションを抜けて、2次会の会場の準備へ。21時半から、別会場にて、作品ゲストと審査員との交流を図るプライベート・パーティーを準備していて、受付周りを確認しながらスタンバイ。21時半から徐々にゲストが集まり始め、結果的に大盛況。ここ数年最終日に祟られた雨も今年は降らず、僕が関わった中では最高のパーティーになったのではないかな。みながきちんと交流しているし、映画祭が終わった高揚感のような雰囲気も漂っていて、ああ、よかった。こういうパーティーが長年やりたかったのだ!

僕もついにビールを口にして、美味しい!そのままゲストと別れを惜しみつつ、23時半におひらき。楽しかったね!

0時過ぎに職場に戻り、弁当を食べて、六本木の臨時事務局を引き上げるべく、引っ越し準備の荷造り。軽く酔っ払っているので、作業が全くはかどらないけれど、とにかく終わった安堵感包まれて、フワフワと雲の上にいるような気分。でもつい気を抜くと、席で寝てしまう。

2時に職場を後にして、スタッフたちが集結している中華屋さんに行って合流。もうなんだかみんな当然ながらグダグダになっているけれど、ビールが本当に美味しい。

3時半になって、翌日早いから、と断って退散。本当はもっといたかったけど、朝早くから見送りがあるので、いつまでも飲んでいるわけにはいかないのだ。店を出てタクシーを捕まえようとすると、見事に空車が全くいない。そして空車がいないどころか、目の前には見たこともない光景が広がっていたのだ!

六本木の交差点を渡って北の方に抜けようと思ったら、ハロウィンの仮装集団の渦で前に進むことが出来ない。ありとあらゆる仮装の人々が、道を埋め尽くしている。ゾンビ系からメイド系からポリス系から良く分からない系まで、男女入り混じりの、これはまるでカーニバルだ!もう時刻はそろそろ朝の4時。すっげえ!朝の4時過ぎに、ボロボロの体に荷物を抱えて、群衆の中をさまよう事態には閉口したけれど、でも僕はちょっと「トウキョウも捨てたものじゃないなあ」と嬉しくなってしまった。この騒ぎはなかなか楽しい!

それにしても、いつからこんなことになったのだろう?今年から?去年もあった?このちょっとした騒乱を目にした海外からの作品ゲストもいたみたいで、トウキョウの、ある意味人間的な、別の顔を見せることが出来てよかったなあ。なんかね、お行儀良いばかりのイメージを持たれても困るし。

結局タクシーは拾えず、ゲストが宿泊しているホテルまで徒歩で移動。5時に到着し、チェックイン。ボロ雑巾のように疲れたけど、とても貴重なものを見せてもらった!

空けて、11月1日、土曜日。

空けて、と言っても、1時間寝ただけで、ほぼ仮眠にもならない状態のまま、6時過ぎによろよろとホテルのロビーへ。仮装してなくても、こっちがゾンビだ。6時台から、帰国するゲストのお見送り。羽田空港が充実してから、ここ数年早朝の到着や出発が増えていて、確かに便利ではあるのだけど、出迎えたり見送ったりする方はなかなか大変なのだ。まあ、そうは言ってもしょうがない。

朝イチに出発したのは、6時10分の『遥かなる家』のリー監督。僕は『遥かなる家』は受賞に値する作品だと信じていたので(全作品に対して同様の思いがあるけれど)、残念であるという言葉とともに、スタッフ一同が本作の大ファンであること、そして次作でまたトウキョウに戻ってきてほしいという心からの願いを伝え、お見送り。リー・ルイジン監督、一見無表情だけど、実はとても味のある人物であることが分かってきて、もっと交流したいと思った頃には映画祭は終わり…。ああ、なんとも残念だ!

それから1時間おきくらいに、合間にホテルのロビーのソファーで仮眠を取ったりしながら、ゲストのお見送り。当然ながら帰りのフライトがバラバラなので、出発時間もバラバラになるのだ。『ロス・ホンゴス』『来るべき日々』『マイティ・エンジェル』『メルボルン』『ナバット』『草原の実験』『神様なんかくそくらえ』などなど、映画祭を賑やかに彩ってくれたコンペ作品の監督たちに次々に別れを告げる。たまらなく寂しいけれど、今後の長いお付き合いのスタートと、前向きにとらえて、しばしのお別れだ…。

16時くらいにいったん区切りがついたので、映画祭事務局へ。六本木からの荷物が到着しており、机の周辺を整えたりして時間をつぶし、もはや眠くて死にそうなのだけど、20時にまたホテルへ。

20時半に、『破裂するドリアンの河の記憶』のエドモンド・ヨウ監督のお見送り。エドモンド、賞をあげたかった!アジアの未来を担うのは君だ!本当にこの作品をお迎え出来て光栄でした。受賞はならなかったけど、真に受賞に値するのは本作であると述べている映画人がたくさんいます。近い将来、本作がトウキョウでワールドプレミアされたことが、改めてクローズアップされる日が来るはずです。アジアの大器、エドモンド・ヨウ、またの参加を心より願っております。ありがとう!

21時に解散。11日振りに自宅に戻り、速攻でお隣の銭湯へ。湯船に浸かったあと、サウナと水風呂を往復し、何度も寝てしまいながら1時間以上を過ごし、23時に自宅に戻って即ダウン。

空けて、11月2日、日曜日。

熟睡したけど、まだまだ泥のように眠い。7時半に起き、9時にホテルへ。『アイス・フォレスト』のクラウディオ・ノーチェ監督のお見送り。クラウディオ、とてもナイスガイだ。来日したのが映画祭後半だったので、あまり交流できなかったのが残念。出演俳優のアドリアーノ・ジャンニーニとのふたりがQ&A会場に姿を現した時の、客席の淑女のみなさまの顔の輝いたことといったら、僕は忘れることができない!

ほぼ最後のゲストの見送りが終わって、これにて僕の2014年東京国際映画祭は終了!総括はまた今後することにして、まずは無事に終わったことを喜ぼう!

10時半にホテルで解散となり、映画祭終わったぞ!映画観るぞ!ということで、有楽町の丸の内ピカデリーで『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』へ。が、映画に罪は全くない!ということを強くお断りした上で、最初から最後まで深く熟睡してしまったことを白状します…。画面ではドンパチドッカーンが繰り広げられている中で、スヤスヤと眠ることの気持ちよさと言ったら…。

続けて、フィルムセンターなどと東京国際映画祭とで共催している「MoMA ニューヨーク近代美術館コレクション」の上映へ。ジョン・フォード監督の『誉れの一番乗』(26)と『香も高きケンタッキー』(25)の2本が、柳下美恵さんのピアノ伴奏付で上映されるという、至福のプログラム。あまりに貴重な上映であることが評判を呼んだのか、チケットを求めて並ぶ列がフィルムセンターの外まで溢れている!すごい、素晴らしい。

まさに至福の2本を体験し、名実ともに僕の今年の映画祭は終わった、という気分になり、ふらふらと帰路へ。明日は祭日、寝るぞ!

ということで、今年も終わりました。会場に来て下さったみなさま、本当にありがとうございました。そして、たくさんの励ましや、激励を下さったみなさま、感謝の言葉もありません!心より御礼申し上げます。一本でも、みなさんの心に残る作品が上映されましたことを、ひたすら願うばかりです。

ありがとうございました!そして、おつかれさまでした!
《矢田部吉彦》

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