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【インタビュー】人気急上昇トム・ハーディ、ブラピも絶賛する実験的映画を激白

現在大ヒット公開中の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の主演に抜擢され、7月3日(金)には「このミス」受賞作の映画化『チャイルド44 森に消えた子供たち』も立て続けに公開されるトム・ハーディ。その彼が、舞台劇のようなワンシチュエーション・サスペンス

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『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』 (C)2013 LOCKE DISTRIBUTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED
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  • トム・ハーディ -(C) Getty Images
現在大ヒット公開中の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の主演に抜擢され、7月3日(金)には「このミス」受賞作の映画化『チャイルド44 森に消えた子供たち』も立て続けに公開されるトム・ハーディ。その彼が、舞台劇のようなワンシチュエーション・サスペンスに挑み、あのブラッド・ピットからも「完璧すぎる演技」と絶賛された『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』がいよいよ6月27日(土)より公開となる。

ベネディクト・カンバーバッチ、エディ・レッドメインらに続き、2015年の日本を席巻する英国俳優が、本作について激白するインタビューがシネマカフェに到着した。

舞台は、夜のハイウェイを飛ばす1台のBMVの車内。アイヴァン・ロックは、ある場所へと車を走らせていた。愛する妻と2人の子ども、建築現場監督としてのキャリアと、完璧な幸せを手にした彼は、翌日、そのキャリアの中でも最高の瞬間を手に入れるはずだった。だが、1本の電話が彼に人生のすべてを賭ける決断を迫る。妻のカトリーナ、子どもたち、上司のガレス、現場作業員のドナル、そして過去に関係を持った女性ベッサン。彼をとりまく全てが崩壊へと向かう中、何とか大切なものを救いあげようとするアイヴァンだったが…。

本作は、車を運転する主人公がただ1人、会話は車内で交わされる電話だけ、さらにドキュメンタリーのようなタッチで物語がリアルタイムに進行するという異色作。『アンナ・カレーニナ』『つぐない』のジョー・ライトが製作総指揮を務め、アカデミー賞ノミネート『堕天使のパスポート』や『ハミングバード』などで知られる、脚本家兼監督スティーヴン・ナイトが生み出したかつてない作品で、そのたった1人の登場人物を演じているのがトムだ。

世界中のマスコミから、「シェイクスピアなどの演劇を観ているようだ」と称賛を受けていることに対し、トムは、「それは嬉しい。むしろ朗読劇と言ったほうがいいかもしれない」と、本作をひと言で語る。

本作の撮影スタイルは、トム自ら監督に提案したというが、「かなり実験的なものだったよ。全ての台詞のキューカードを出してもらい、それを読み上げるという撮影方法をとったんだけど、全てのセリフをオートキューで読み上げたいなんて、ほかの監督にとってはとんでもないことだと思う」と言う。

「でも、監督は僕を信じて受け入れてくれたんだ。リズムは分かっていたし、どんな画を撮っているのかも理解していた。電話の相手が誰なのか、また彼らそれぞれの物語についてもね。それから、電話の向こう側で常に感情を引き出してくれる素晴らしい共演者がいたことが大きな支えになったよ。それと、サイトリーディング(即読)ができるということが幸いしたかな。僕の特技の一つで、話している時でも何かを見せられればそれを読み上げることができるんだ」と、たった1人の“朗読劇”の裏側を明かし、「僕の仕事は、子どもが生まれること、そしてアイヴァンと家族の関係が変わっていくという、その状況の変化や流れを絶やさないように、ただ反応を返すだけだった」と謙遜を見せた。

電話の会話だけで演技することについては、「声だけを聞いているのと、面と向かって話すのは全然違うと思う。全く違った方法で相手に感情を送っているんだ。メールの文章のような、機械的な文字からは感情が感じられないようにね。言葉はとても特有なものだと思う。電話の相手が話しているとき、観客は僕が演じたアイヴァン・ロックではなく、電話の相手が何を考えているのか、アイヴァンの言葉にどのように反応し聞いているのかを見ている」と分析する。

「それは心理的には爆弾を解除するような感じなんだ。アイヴァンは衝撃を受け止める装置のような役割で、途方もない感情を抱えながらそれを抑えなければならない。あらゆることが同時に起こって責め立てられるような状況でも、アイヴァンは癇癪を起こしたりしない。実際は、一度だけあるけどね。個人的には、アイヴァンが感情を爆発させずにいられるのが不思議だよ」と、主人公の追い詰められた心情に触れるトム。

「スティーヴンは非常によく構成された脚本で登場人物の性格を描いているんだ。だから観客は目が離せなくなる。観客はアイヴァンたちの会話を聞いて、誰かが、誰にでも起こりうるような危機やトラウマに直面し、何とかしようとするのを見ているんだ」。

車中での、電話での会話のみだけで表現された本作は、ワンシュチュエーションで描かれた実験的なサスペンスドラマだが、トムが語るように人間の精神性をも鋭く描かれているのが見どころとなる。

一見、善良な人間が見せる多面性を繊細な演技力で表現し、LA批評家協会賞「主演男優賞」を受賞したほか、世界の批評家から絶賛を受けたトム。86分間、観客は彼から、一瞬たりとも目を逸らすことはできないだろう。

『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』は6月27日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMA ほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》

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