【シネマモード】“ONとOFF”心もファッションも切り替えが重要『マイ・インターン』

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『マイ・インターン』(C)2015 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED
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  • アダム・ディバインら若手俳優たち/『マイ・インターン』(C)2015 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED
ビジネス界で活躍する多くの男性にとって、ぱりっと着こなすスーツは鎧。同様に、社会進出を果たしてから、それほど長い年月が経っていない女性にとっても、自分の身を包む美しい服は、ある種の戦闘服なのかもしれません。

そんなことを、あらためて思ったのは映画『マイ・インターン』を観たから。ヒロインは、ファッション通販会社の経営者ジュールズ。明るくはつらつ、オープンなように見えても、急成長中の組織を、そしてそこに属する社員たちを守るために常に気をはっていて、ガードはしっかり硬め。つまり、仕事とプライベートはきっちり分けるタイプで、心は家族以外には完全に開いていないのです。

そんな彼女が身につけているのは、最先端のハイブランド。『セックス・アンド・ザ・シティ2』のスタッフが衣装を担当し、「アライア(Azzedine Alaia)」や「ディオール(Dior)」、「セリーヌ(CELINE)」や「ヴィクトリア・ベッカム(Victoria Beckham)」、「マーティン グラント(MARTIN GRANT)」などを用いて、現代的な女性経営者像を作り上げました。とてもスタイリッシュですが、でも、隙のないかっこ良さは、やはり彼女の隙のない心を表現しているようでなりません。

そんなジュールズの心を溶かすのが、シニア・インターンとしてやってきた70歳の新人ベン。引退後の生活を充実させたいと、いろいろなことに挑戦してみたものの、あまり好奇心をそそられず、最先端のネットベンチャー企業のインターンに手を挙げ、見事再びの会社勤めを勝ち取ったのです。とはいえ、職場環境はベンの現役時代とは大違い。戸惑うことも多いものの、彼が重んじる人と人との信頼関係や礼儀は、決して変わることのない社会のベースです。賢く、何でも察してしまい、やる気もいっぱいの好々爺ベンを、初めはうとましく感じていたジュールズでしたが、共に時間を過ごすうち、物静かで誠実、人との距離の取り方も絶妙なベンに、次第に心を開いていくのです。

ベンは、孤独な経営者のジュールズの心に寄り添い、アドバイスを与えていくのですが、彼が絶妙なタイミングで繰り出すのは、相手のプライドを傷つけない適度の助け舟。特に彼の心意気を知ることができるのが、常備するハンカチ。年下の“先輩”たちに話す「女性に貸すために持っているべきなんだ」という言葉に、彼の男の優しさが表れているのです。なんて紳士! 綺麗なハンカチを持っている男性って素敵ですが、こんな必殺技にも通じていたのですね。近くで彼女の強さも弱さも垣間見てきたベンならではの、心くばりと、遠慮がちなのに強力なサポートは、ときに強がる必要もある女性たちの心にグッとくるのです。

会社では、教える側と教えられる側。でも、人生という舞台では二人の立場は逆転します。仕事とプライベートを完全に切り離してきた彼女が、仕事と個人的な生き方を切り離さずに考えられる柔軟性を持つようになったのは、ベンに敬意を払い始めた頃と重なるのです。決まり事が多かった女性経営者から、柔軟な女性へ。すると、彼女のファッションも、きちんとしつつ、少しゆとりのあるものになってきます。ルーズフィットな柔らかいシャツにゆったりパンツを合わせたりして。もしかすると、必要以上に肩に力が入っていたけれど、安心できる存在の出現で、少し力を緩めるコツが分かってきたのかもしれません。

もちろん、人は時に戦闘服で身を包み、大勝負に挑むときもあるでしょう。でも、いつもそうである必要はありません。ONとOFF、TOPの違いで、上手く心もファッションも切り替えて、自然体でいられる時間が増やせるようになれば、世の女性のストレス耐性ももっと上がってくるのかもしれませんね。
《text:June Makiguchi》

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