【MOVIEブログ】2015東京国際映画祭 Day7

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【MOVIEブログ】2015東京国際映画祭 Day7
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28日、水曜日。4時就寝の8時20分起床で、とてもたくさん寝た気分。外に出ると、今日も晴れ。よし。

9時に事務局に着き、今日の午前中はパソコン仕事。そろそろクロージングの準備も始めなければいけないし(ウソみたいだ!)、ゲスト情報をまとめたり、その他もろもろのパソコン業務に励む。

12時40分に劇場に行き、スプラッシュ『七日』のQ&A司会へ。渡辺紘文監督、弟で作曲家の渡辺雄司さん、撮影のパン・ウヒョンさんの3名をお迎えする。『七日』は、スプラッシュの中で最も野心的な作品であり、渡辺監督の才能に惚れている身としては、とことん応援したい。聞きたいことがたくさんあるので、まずは前作の『そして泥船はゆく』からのシフトチェンジの経緯をお聞きする。そして、監督本人が主演をした理由について、今後色々な作品に取り組んでいく中で、一度自分で主演してけじめをつけるというか、本気度を自分に注入するというか(こういう言い方ではなかったけれど)、とにかく決意表明であるという発言に感動する。

徹底した反復の中で日常を映画に刻むことに挑戦し、前にも書いたけど「最小限の装備で最大限の効果を上げる」ことを見事に達成した本作は、もっともっと多くの人に見てもらうべきだと、心の底から思う。だって、渡辺監督作品は、理屈抜きにカッコいいのだ。質感にこだわったモノクロ、雄弁な音楽、高邁な企図。本作が、今後の一層の飛躍のきっかけになりますように。

続いて、13時半から、コンペ『神様の思し召し』の2度目のQ&A司会。エドアルド・ファルコーネ監督、ノリが独特で楽しい。というか、まだキャラがつかみきれない。ノリがいいような、真面目なような。とにかく、ノリはいいのだけど、はじけてふざけるほどではない、という感じかな。でも構えたインテリでも全くなく、なんか企業の楽しい営業マンみたいな。いや、いい意味で。

僕の予想を上回って、『神様の思し召し』の評判がいいらしく、この日の場内の雰囲気もとてもいい。イタリアのコメディが国境を超えて日本でもウケると予想したか?との僕の質問ははぐらかされてしまったけれど、現代イタリア人のカトリック観を主題にしながらも日本で爆笑が起きるのだから、この作品は久しぶりに日本でも通用する欧州コメディなのかもしれない。こういう作品の公開が決まるといいのだけど。

14時に事務局に戻り、朝から何も食べていなかったので、カレー弁当を2食連続で(余りそうだったので)、ペロリ。いざという時の僕の食べるスピードの速さを知らないスタッフから、驚かれる。こう見えて運動部系なので、食べるのは速いのだ。って、いったい何の話だ。

14時45分に劇場に行き、後半戦で登場したコンペ部門の『モンスター・ウィズ・サウザン・ヘッズ』の記者会見司会。ロドリゴ・プラ監督にようやく会えた! 彼はメキシコの(生まれはウルグアイ)期待の才能の一人であり、今回コンペでお迎えするのがとても光栄な監督のひとり。ようやく来日! 会見の前に会ってみると、いい人だ。嬉しい。

とりあえずタイトルについて。僕は、原題の ”Monster With Thousand Heads” を、そのまま響きがいいからという理由で邦題にしてしまったのだけど、もとの原作はここに「Without Brain」が繋がるとのこと。つまり、「脳ミソの無い千の頭のモンスター」という意味で、これは重要な人物は多いけれど、誰も倫理的な責任を取ろうとしない現代の大企業や国家機関を表している…。なるほど、そうであったか。

大企業や官僚機構へ非力な戦いを挑む主婦、という社会派スリラーの背景を、いささかの怒りを持って解説するロドリゴ監督の話は熱い。

続けて、これまたようやく登場のイラン映画『ガールズ・ハウス』の監督Q&A司会。シャーラム・シャーホセイニ監督はとてもニコニコ顔なのだけど、時折眼光がとても鋭くなるので、実は怖い人とみた。Q&Aでは、どうしてもこの作品の核となる話に終始するので、ここではまだ割愛。

17時に事務局に戻り、明日のイベントについて、ミーティング。

17時半に夜の弁当を早弁。僕の映画祭サバイバルモットーは、「弁当は食べられる時にとにかく食べておく」だ。睡眠で体力の回復を図るのが難しいので、とにかく食べ物で補う必要がある。そして、食べようと思っていた時間に事件が起きて、食べられなくなるリスクもあり、そうなるといつまでも空腹のままでヨロヨロすることになる。さらに言えば、好きな種類の弁当がなくなってしまって悲しい思いもしたくない。というわけで、とにかく目の前に時間と弁当があったら、弁当を食べるべし!

映画祭事務局では、インターンさんが中心になって、弁当の種類の仕分けをして、そこにポップを書いてくれたりする。弁当を取りに行く時間がとても豊かなものになる。ありがたい。弁当そのものは、運営セクションのYさんが連日変化に富んだセレクション発注をしてくれており、とても充実。前にも書いたけど、僕にとって昼と夜に食事が定期的にあるのは1年のうちでこの映画祭期間中だけなので、会期中のお弁当はとても特別なマターなのだ!

閑話休題。17時50分から『モンスター・ウィズ・サウザン・ヘッズ』を一般上映で鑑賞することにする。スクリーンで見直しておきたかった。それにしても、本作の、フラッシュバックを用いないフラッシュバックのアイディアは素晴らしい。

上映後、そのままQ&A司会をすべく登壇。ロドリゴはスペイン語と英語を交えながら、丁寧に説明してくれる。75分という絶妙な尺は最初から狙ったわけではないらしく、登場人物のひとりが徐々に狙った方向から外れてしまっていると判断し、編集でばっさり切った結果75分になったとのこと。なるほどと思うとともに、その判断は僭越ながら正しいと思った次第。

画面が少し暗かったり、ぼやけたりするのは、この作品で見える本筋は、基本的には複数の人々の証言によって再構成されたものであり、証言=記憶はあいまいなっていくものだから、画面をぼやかしたりしたらしい。なるほどそういう解釈か! 僕はちょっと異なる考えを持っていたのだけれど、ここまでスッキリさせてくれるととても気持ちがいい。ロドリゴ・プラ監督、やはり只者ではない。

もっと書きたいのだけど、寝ボケてきてしまい、支離滅裂な文章を書いていた! 限界が近づいてきたので、後は手抜き。

19時50分から、取材が1件。

21時に、海外ゲストの集う会へ。今年の作品ゲストたちは、ゲストどうしで友だちになってくれているので、パーティーがとても盛り上がる。まあ、パーティーといっても居酒屋だけど。ロドリコ(モンスター)や、ホベール(ニーゼ)など、映画祭後半に来日した監督たちとたくさん話をしているうちに、あっという間に1時間半が経過する。で、毎回同じこと書いてしつこいですが、飲むのはひたすらウーロン茶。ともかく、ゲストが楽しんでいるようなので、深く安堵…。

居酒屋から会場に戻り、ほぼ23時からこれまたコンペ初登場の『カランダールの雪』のQ&A司会。遅い時間にも関わらず、多くの観客が残ってくれており、嬉しい。

・写真は『カランダールの雪』のチーム。ゲストの左端がムスタファ・カラ監督、その右隣が主演のハイダル・シシマンさん。

Q&Aの内容にも実に触れたいのだけど、もうすぐ4時。さっきからコックリしながら書いているようで、まぶたが落ちてきた。今日は限界ということで、あがります!

あ、追記。深夜に弁当を2つ食べたので、本日食べた弁当は、昼ふたつの夜みっつで合計5つ! ご馳走様でした!
《矢田部吉彦》

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