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【インタビュー】野村周平×真剣佑 青春の甘酸っぱさと挫折が若者たちを導く!

22歳と19歳。二十歳という成人ラインを挟んで3歳差は意外と大きく感じるものだが、この2人からは先輩・後輩というよりも、歳の近い仲良し兄弟のような空気が伝わってくる。奔放で気ままだが頼りになる“兄ちゃん”…

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野村周平、真剣佑『ちはやふる-上の句-』/photo:Naoki Kurozu
野村周平、真剣佑『ちはやふる-上の句-』/photo:Naoki Kurozu
  • 野村周平、真剣佑『ちはやふる-上の句-』/photo:Naoki Kurozu
  • 野村周平『ちはやふる-上の句-』/photo:Naoki Kurozu
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  • 『ちはやふる-上の句-』 - (C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社
  • 野村周平『ちはやふる-上の句-』/photo:Naoki Kurozu
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  • 『ちはやふる-上の句-』 - (C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社
  • 野村周平『ちはやふる-上の句-』/photo:Naoki Kurozu
22歳と19歳。二十歳という成人ラインを挟んで3歳差は意外と大きく感じるものだが、この2人からは先輩・後輩というよりも、歳の近い仲良し兄弟のような空気が伝わってくる。奔放で気ままだが頼りになる“兄ちゃん”野村周平と生真面目さと人懐っこさを備えた“弟”真剣佑(まっけんゆう)。

彼らに広瀬すず演じるヒロイン・千早を加えた幼なじみの3人が、競技かるたに青春を燃やす映画『ちはやふる』が「上の句」(3月19日~)、「下の句」(4月29日~)の二部作で公開となる。

原作は末次由紀による1,600万部突破の少女コミックだが、連載は2007年にスタートし、すでに10年目に突入! すなわち、登場人物たちと同じ高校生のみならず、より幅広い層の読者を抱えていることを意味しており、大きな期待を背負った二部作での映画化となる。しかも! 野村さんが演じる太一は、家がお金持ちのイケメン秀才でスポーツ万能!

「人気漫画の人気キャラをやるってことに、やっぱりプレッシャーはありましたよ。しかも、自分に太一のような要素が備わっているのか…(苦笑)? こんなにキラキラした役もあまりやってこなかったし、最初に話をもらった時は『ホントにできるのかな?』という気持ちでした」。

真剣佑さんはオーディションで新役を手にした。新は小学生のころ、千早と太一に競技かるたを教えた張本人だが、家庭の都合で福井へと引っ越してしまい、そのまま2人とは離れ離れになっている。「とにかく、一途で真っ直ぐな新の魅力に惹かれて本当に演じたいって強く願った役でした」と振り返る。

「演じる上で、これだけ魅力的な綿谷新に、真剣佑を重ねるのは申し訳なかった。自分の中にある感情を活かして…というよりも、ただ新になり切ることを考えて、役作りや百人一首の暗記、競技かるたの練習に臨みました。それは『仕事だから』というよりも僕自身、楽しみながら進めていったプロセスでしたね」。

「上の句」では2人の共演シーンは多くはない。太一が武者修行として参加した大会で新との再会を果たすが、これが2人の初めての共演シーンとなった。「正直、どういう子なんだろう? という感じだったんですが、すごく素直ないいコで(笑)」と野村さん。一方の真剣佑さんは野村さんを「クールなお兄ちゃんですね」とニッコリ。「下の句」の福井のシーンでは、自分の撮影が休みの日でも、現場に顔を出して、野村さんや広瀬さんの演技を見ていたそうで「宿泊先でも部屋に呼んでくれて…というか、僕が勝手に野村さんの部屋に引っ越したんです(笑)。かわいがってもらいました」と明かした。

一見、万能キャラに見える太一だが、そんな彼もコンプレックスを抱えており、そこが大きな魅力と言える。一途に千早を想い、常に寄り添うも、どこか“保護者”のようで、なかなか“男性”として見てもらえず、また、かるたを教えてくれた、真剣佑さん演じる天才・新(あらた)に対し友情だけではない複雑な感情も抱いており…。

「太一は本当に千早が好きで、でも、かるたで新に劣っていて…。千早はすぐそばにいるけど、そんな彼女は新の才能に尊敬の念を持っていて…すごく複雑です。原作者の末次さんは、イケメンなのにダメな男がお好きらしいです(笑)。演じる上では面白いんですけど、こっちも気持ちが深く入っちゃって…。千早を連れて、福井まで新に会いに行くというシーンが『下の句』に出てくるんですよ。そこで、新よりも早く千早の手を掴もうとするんだけど…というシーンで演じながら悲しい気分になったりして(笑)」。

野村さん自身、何度も共演経験のある同世代の俳優が活躍し、輝きを放つのを見て、嫉妬やコンプレックスに似た感情を抱くことは? と尋ねると「それはありますよ」とうなずきつつ、こう続ける。

「人それぞれ違うから、みんなが同じ才能を持ってるわけじゃない。でも、おれも自分の才能を信じてもいるんですよ。ほかの人とは違う面でね。だから、周囲に嫉妬もするけど、同時にあいつはあっちの方面で才能を発揮してるけど、おれはこういうところでは負けてないって思うようになりましたね」。

そういう考えに至ったのは…?

「ここ2~3年ですかね? 自分より若い世代も出てきて、いい作品に出てるのを見て『いいなぁ』って思うんですけど、『おれはおれでいいものを持ってる』って。おれはあいつになれないけど、あいつもおれにはなれないって思えるようになると、気持ちが楽ですね」。

真剣佑さんが演じた新は、高校生にして将来の名人との期待をかけられる存在。同じく10代にして俳優として将来に期待を寄せられる真剣佑さんも、新の気持ちが理解できる部分もあったのでは?

「どうでしょう…? 僕の中では新は自分とはかけ離れた魅力的な存在だったので、全くそんな風には考えたことがなかったですね。ただ、心のどこかで共感し、理解できたからこそ表現できたのかもしれません。自分で具体的に『ここが』というのは分からないですが…(苦笑)」。

その新も、物語が進む中で挫折し壁にぶち当たる。「『下の句』は、新の成長の物語。演じててつらくなるような思いがあり、でもそれをちゃんと伝えたかった」と真剣佑さん。自身も「毎回、新しい作品に出会うたびに壁にぶち当たってます」と語るが、その顔は嬉しそうだ。『ちはやふる』を通して手に入れたものも多かったと振り返る。

「毎回、難しいことばかりだし、そこを乗り越えないといけないんですが(苦笑)。でも今回、『ちはやふる』の撮影を通じて得たものって山のようにあり、それを今後、新とはまた違う役で活かしていけるのが楽しみです。壁を乗り越える術? やっぱり、僕はこの仕事が一番好きなんです。だから、自分にいろんなチャレンジを与えていきたいし、冒険したい。俳優って、“人間”を作り出す仕事。その役を通じて、見ている人に夢を与えることができたらと思ってます」。

そんな真剣佑さんを頼もしそうに、温かく見つめる野村さん。この2人が今後、様々な作品でいろんな形で交錯していく姿を楽しみにしたい。

【野村周平】
ヘアメイク:川島享子(FACTORY1994)
スタイリスト:九(Yolken)

【真剣佑】
ヘアメイク:豊田円(ADDICT_CASE)
スタイリスト:鈴木まさあき
《photo / text:Naoki Kurozu》

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