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【独女のたわごとvol.29】こだわり過ぎは禁物!? 果てしない欲望にストップを

○○会社に勤めているとか、役職が○○だとか、肩書きにクラッときた時期もありました。けれどある程度、社会の荒波にもまれ(てきたつもりですが…)、四十路になると…

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『五日物語-3つの王国と3人の女』 (C)2015 ARCHIMEDE S.R.L.  LE PACTE SAS
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○○会社に勤めているとか、役職が○○だとか、肩書きにクラッときた時期もありました。けれどある程度、社会の荒波にもまれ(てきたつもりですが…)、四十路になると、肩書きはどうでもよくなるものです。むしろ肩書きを外したときにその人に何が残るのかが重要であって。肩書きを振りかざしたり、肩書きに酔っている人を見ると、残念な人だなぁと思ってしまいます(気づくの遅かったかしら?)。

というのは最近、外見はめちゃくちゃお洒落で某有名会社に勤めているけど、社会人として、人として、それはナシでしょう? と突っ込みたくなる人、場に遭遇してしまったからで…。自分は大丈夫だろうか? と我が身を振り返ってみたわけでございます。

そんなふうに肩書きにはこだわらないけれど、バスルームの壁に赤いマニキュアをつけてしまって、何とかしようと思えば思うほど汚れが広がって、どうしたものかと何日ももんもんと“小さな汚れ”の対処にこだわり続けている女、古山エリーです(その汚れを落とすことは諦めて小さなオブジェで隠しました…)。今宵もたわごとお付き合いくださいませ。

肩書きにこだわりたくないと思いつつも、妻とか、母親とか、自分ひとりじゃどうにも手にできない肩書きはやっぱり羨ましくなってしまうのが女というものです(さっきの上から目線な発言は何だったの…)。

映画『五日物語-3つの王国と3人の女』にも女のこだわりがたっぷり描かれていました。どんなお話かというと、3つの女の性(さが)を描いたホラーファンタジーです。『シンデレラ』や『白雪姫』の原型となる物語を含む、世界最初のおとぎ話「ペンタメローネ[五日物語]」のなかの3つの物語を1つのテーマとして綴っていきます。

昔、同僚に薦められて「本当は恐ろしいグリム童話」という本を読んだときはゾクッとしましたし、あのディズニーが『イントゥ・ザ・ウッズ』でおとぎ話のハッピーエンドを覆した映画を作ったときもビックリしましたが、世界最初のおとぎ話を題材にしているこの映画を観て、そういうことかと納得しました。「五日物語」には、エロチシズム、暴力、優雅さ、こっけいさ、名誉、卑猥、貧富の差…人間のあらゆる心理と道理が描かれていて、教訓だらけなのです。

そしてこの映画に登場する女たちは、それぞれが“あること”に強くこだわったことによって、悲劇を招いてしまいます。そのこだわりは多かれ少なかれ「そうだよねぇ」「わかるわぁ」と共感してしまうところがあるはずです(女の恐さも再確認!)。

夫を犠牲にしてでも子宝にこだわった女、愛されたくて老いを隠して若さにこだわった女、自由でありたいと自分の生き方にこだわった女。いつかは母になりたい、いつまでも若くありたい、思うように生きていたい──というのはどんな女性にも共通するこだわりであり願望です。ただ、それが行き過ぎてしまうと怖い。周りが見えなくなると怖いのです。

女の果てしない欲望が描かれると同時に男のエゴイズムも描かれ、男性の意見も聞きたくなるところですが、正直デート向きではなく…。どうでもいい余談ですが、学生時代、大好きな先輩との初デートで『運命の女』を観て気まずくなったのをふと思い出しました。デート映画のセレクトは重要なんです。というわけで、この映画は女同士の方が楽しめます(と言いつつ、映像がとても美しいのでそういう話で盛り上がれる方はデートでもいけそうですね)。さてさて今宵はここまで、また次回。(text:Elie Furuyama)
《Elie Furuyama》

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