――ここまでお話を聞いてて、お2人の関係性、距離感がイマイチ読めないんですが…(笑)。もちろん、仲が良さそうではあるんですが、同世代で、2人きりのシーンを経験しているわりに、微妙に互いに遠慮が見え隠れするような…。健太郎:まず僕は、撮影が全部で1週間くらいだったんです。しかも、告白シーンは1日で全部撮ったし。ほかの女の子たちとは関わるシーンがほぼないし、現場に行くと基本、みんなストレッチばっかりしていて(笑)。俺、何しよう…って。中条:確かに(笑)。(やることなくて)現場でよく寝てたよね。健太郎:だから、わりと映画の中の矢代と彩乃のような感じというか…どうすか(笑)?中条:キタ! 「どうすか?」(笑)。最初は「何を話したら…」というのはあったけど、話してみるとすごく優しくて、ちょっと気持ち悪くて…って、あ! 健太郎くんがじゃなくて、矢代さんの感じがね(笑)! 私的にはあの矢代さんの感じ、大好きなんですよ。かわいくて(笑)。役と重ねて、矢代さんとして見てたってのはありますね。どこか“パパ”みたいな…?健太郎:パパ!?中条:学校のスクリーンで全米大会を見てるシーンとかもそうだけど、みんなを見守ったり、大会を見ながら泣いてくれたり、温かいなぁってイメージです!健太郎:あの2人を演じるには微妙な距離感があってよかったよね? そう考えると、よく知らない相手にいきなり告白する矢代ってすごいね(笑)。――お2人とも、10代半ばでモデルの仕事を始めて、ここ数年、本格的に俳優としての活動もやられるようになり、次世代を担う存在として期待を集めています。今年はちょうど、節目の二十歳を迎える年でもありますが、この先、20代をどんな風に生きていきたいという目標はありますか?健太郎:まだお芝居をガッツリやらせてもらうようになって2年くらいですが、短期間でいろいろな作品に携わらせてもらって、今回の矢代みたいな役もそうですが、今後も振り幅の広い役を演じていけたら幸せだなって思います。――芝居は面白いですか?健太郎:面白いです。モデルとはまた全然違います。「自分じゃない人になる」という楽しさってすごく大きいです。――20代で学生役から社会人、いずれは父親役といろんな立場を演じられそうですね。健太郎:僕の中で30歳になったとき、ちょっと若々しい、カッコいいオッサンでいたいというのがあって(笑)。それまでの20代で「カッコいい」と思えるものを持っている人たちから、いろいろ吸収したいです。中条:私もモデルから始めさせてもらって、モデルの仕事での自分がカメラにどう映るか? というのを意識するという経験が、いま、女優の仕事にも役立っている部分があるんだなと感じてます。これから先、どの作品でもいい意味で爪痕を残していける女優になりたいし、カッコいい大人になりたい! これから年齢を重ねていくのが楽しみです。
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