昨日まで互いを知らなかったふたりが、ある日突然、出逢う。たくさんの人々が行き交う中で、幸運にも立ち止まり、見つめ合うふたり。始めは閉ざされていたそれぞれの扉が、少しずつ開いていく。無理にこじ開けようとしたのではなく、それはあくまでも自然に。いつしか、ふたつの扉の間には橋がかかる。他の誰も渡ることを許されない、ふたりのためだけにかけられた橋。誰かと心が通い合う瞬間というのはおそらく、人生において最も幸せな時間なのではないかと思う。そしてその時間を描いた『美女と野獣』は、生涯わたしの心を掴んで離さないだろう。現在、ディズニーにより実写映画化されて公開中の『美女と野獣』数年前にcinemacafeではじめて書かせていただいたのも確か、美女と野獣(ディズニーアニメーション)だった気がします。いままで数え切れない程、感動をくれた大好きな物語。実写ならではの映像のきらめき、ドレスの繊細な質感、アラン・メンケンとティム・ライスによる楽曲などなど、今回新たな輝きを携えて、不朽の名作が生まれ変わりました。ヒロインを演じるのは、わたしと同じくベルが大好きだというエマ・ワトソン。聡明で、好奇心と愛情に満ちた魅力的な女性を演じています。『美女と野獣』自体はあまりにも有名ですがベルや野獣の存在は知っていても、実はきちんと観たことがない人も多いようで。この機会に、物語のファンが増えることを願っています。