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ジョディ・カマー、中世に実在した女性の「物語を語ることはとても光栄」『最後の決闘裁判』N.Y.プレミア

『最後の決闘裁判』ニューヨーク・プレミアイベントが、日米での同時公開を直前に控えた現地時間10月10日(日)に開催、マット・デイモン、ベン・アフレック、ジョディ・カマーらが登場した。

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リドリー・スコット監督の実話ミステリー『最後の決闘裁判』のニューヨーク・プレミアイベントが、日米での同時公開を直前に控えた現地時間10月10日(日)に開催された。


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ヴェネチア国際映画祭でのワールドプレミアから、パリ、ロンドンを経て、ついにニューヨークでのプレミア開催となった本作。会場には、世紀の決闘裁判に挑む騎士カルージュを演じたマット・デイモン、騎士たちの運命を揺さぶる主君ピエール伯を演じたベン・アフレック、女性が声を上げることのできなかった時代に裁判で闘うことを決断した勇気ある女性マルグリットを演じたジョディ・カマー、マット&ベンと共に脚本を担当したニコール・ホロフセナーが登場したほか、ヴェネチア国際映画祭のレッドカーペットでもベンと2ショットを披露したジェニファー・ロペスの姿も! 

集まったメディアの前で見つめ合う様子をみせ、終始仲睦まじい姿を見せていた。マットとベンは、劇中では騎士カルージュとカルージュの主君ピエール伯として対立する間柄でありながら、プライベートでは長年の親友同士であり、本作では24年ぶりに共同脚本に挑んだ2人ならではの強い信頼関係を伺わせている。

マットは本作の脚本制作において、『羅生門』からインスパイアを受けていることを明かしており、今回のイベントでは「映画は3つの視点から語られていて、まず2人の男性(カルージュとル・グリ)の視点で話を導き、観客を2人の男性の間にある選択に引きつけ、そして2人の話では完全に無視されていた女性の世界(マルグリットの視点)を明らかにする、というアイディアでした」と明かす。

「当時は、あるいは映画全般でその傾向があると言えるのですが、女性は個人ではなく(夫もしくは父親の)所有物とみなされていたため、彼女の視点で描かれる第3幕こそが、客観的真実になると思ったんです。なぜなら、彼女だけが、自分自身が人間だと理解して物語を語っている唯一の存在だからです。それが脚本の構造のアイディアでした」と、史実の中でも埋もれてきた女性視点の物語を、最大限効果的に描き出す手法として3部構成を用いた意図を語った。

24年ぶりに共同脚本に挑んだベンは「マットと一緒に仕事することは楽しかったですし、この映画をとても誇りに思っています」と製作の裏側をふり返りながら、その出来栄えを力強くアピール。共演者であり、本作でも特に重要な役どころであるマルグリットを演じたジョディとル・グリを演じたアダム・ドライバーに対し「ジョディは素晴らしく、アダムは本当にすごい。登場人物の視点で描かれる物語の中では、演技の微妙な差によって本当の物語が現れてくるので、とてもデリケートな表現力が必要だったんです」と絶賛した。

レッドカーペットには、シックなブラックのドレスに身を包み、劇中、信念を曲げることなく闘い抜いたマルグリットの強さを彷彿とさせるジョディも登場。ジョディはマルグリットを演じる上で、自分自身でもマルグリットという女性がどんな人物だったのかリサーチを重ねたそう。その中で「この役について調べていくにつれ、男性に関しては多くの情報が残されているのに対し、女性に関しては残された情報がとても少ないということにとても驚かされました」と、歴史的にいかに女性の立場が無視されてきたのか、その事実にショックを受けたと明かす。

「マルグリットという役を演じることで、この女性に“声”を与えることができるという点にとても惹かれたんです。彼女の立場に正義を与え、その物語を語ることはとても光栄でした。自分自身も励まされたし、皆さんにもそう感じてもらえたら嬉しいです」と、実在したマルグリットという女性へのリスペクトを明かしている。

原作を読み、映画化を熱望したマットも、マルグリットという実在した女性に対し、「彼女は今まで聞いたことがないような素晴らしいヒーローで、知った瞬間に映画にしたくなるような人物です。彼女が持っていた信じられないほどの勇気、彼女が戦っていたもの、そして彼女が取った行動は本当に素晴らしく、讃えられるべきものなのです」と最大の賛辞を贈り、彼女こそが本作誕生の一番のきっかけといっても過言ではないことに触れた。

そんなマルグリットを演じるにあたり、3人の視点で物語が語られる3部構成を用いた本作では、同じ台詞の同じシーンを絶妙な演技で演じ分けなければならない。ジョディは「男性たちがそれぞれに思っているマルグリットを表現して、差し出していかなければいけなかったんです。その時、その時に彼らが必要としたマルグリット、という意味でもありますよね。誰かが私にこうあってほしいと思っている姿を演じ分けるなんて、たいていの映画では必要ありません。そういう意味ではとても楽しい体験でした」と撮影をふり返り、共演者も舌を巻くほどの離れ業を“楽しみながら”やってのけた。

映画の公開を直前に控える中、エグゼクティブ・プロデューサーとしても名を連ねるマットは「原作を見つけた瞬間、『デュエリスト/決闘者』を思い浮かべました。それがリドリー・スコット監督の初めての作品だし、誰も彼のように中世フランスの世界を構築することはできない上に、一連の作品で素晴らしく、そして強い女性の演技を提示してきていますから。彼なら最高の仕事ができると考えました」と、エネルギッシュで挑戦的な新作を続々と発表し続けるリドリー・スコット監督と作り上げた本作に絶大な自身を覗かせていた。

『最後の決闘裁判』は10月15日(金)より全国にて公開。

《シネマカフェ編集部》

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