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『母の聖戦』テオドラ・アナ・ミハイ監督「この物語を伝えなければ」インタビュー到着

メキシコの誘拐ビジネスの闇に迫り、我が子の奪還を誓った母親の物語『母の聖戦』から、メガホンをとった女性監督テオドラ・アナ・ミハイのインタビューが到着した。

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『母の聖戦』テオドラ・アナ・ミハイ監督(C)MENUETTO FILM, ONE FOR THE ROAD,LES FILMS DU FLEUVE, MOBRA FILMS&TEOREMA
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メキシコの誘拐ビジネスの闇に迫り、我が子の奪還を誓った母親の想像を絶する愛と執念の物語『母の聖戦』から、メガホンをとった女性監督テオドラ・アナ・ミハイのインタビューが到着した。


>>『母の聖戦』あらすじ&キャストはこちらから

推定で年間約6万件の誘拐事件が発生するメキシコを舞台に描かれた、センセーショナルにして骨太な社会派ドラマは、決して裕福ではない庶民が犯罪組織に搾取され、警察にも取り合ってもらえない非情な現実を描き出す。全編にわたって主人公シエロの視点でストーリーが展開し、観る者を誘拐ビジネスの闇の奥深くへと誘い、理不尽な暴力が渦巻く光景を観客に目撃させていく。

入念なリサーチが重ねられた、リアリスティックな眼差しに貫かれた映像世界の強度。母の深い愛情と強い怒りを描きながら、並外れた緊迫感がみなぎるクライム・スリラーとなっている。

本作は、ルーマニア生まれでベルギーを拠点に活動するテオドラ・アナ・ミハイ監督の劇映画デビュー作。ルーマニア生まれのミハイ監督がメキシコの誘拐ビジネスを題材にした作品を撮るに至ったきっかけは、16歳の時にサンフランシスコに留学した際にメキシコをルーツに持つ友人がたくさんできたこと。親しみを持ったメキシコを久しぶりに尋ねた際、麻薬戦争の勃発により街の様子が一変し、市民の日常が危険に晒されていたことに衝撃を受けたからだという。

さらに、主人公のモデルとなったミリアム・ロドリゲスという1人の女性との出会いが映画化を決定づけたといい、「彼女が私に最初に言ったことのひとつが『毎朝起きるたびに、拳銃で自殺するか、人を撃ちたい』というものでした。この人は主婦なんですよ。この人がこんな風に話すには一体どんなことを経験したのでしょう? このことが私に、『母の聖戦』の物語を伝えなくてはと決心させました。そして、この環境に生きる子どもではなく、自身の子どもを探す母親の視点でこの物語を語るべきだと気がついた瞬間でした」と語る。

「(ミリアムは)母親の原始的な強さがあって、ライオンの雌のように、子どもを守るためには何でもやるのです。これはとても普遍的なもの。なぜならどんな文化的背景を持つ人でもこれを理解するし、自分自身が親でなくても自分は誰かの子どもだから。女性の主人公がこれを表現できると思っていました」と、母親の視点で描くことを決めた理由を明かした。

また当初はドキュメンタリーを想定していたが、「この物語とセンシティブな情報の特性上、観察する形式のドキュメンタリーを撮るのは極めて難しかった。フィクションにすることで、私たちが言いたいことを正確に言う自由が得られると考えました」と、安全面に配慮しつつ説得力のある作品をつくるためフィクションで撮ることに決めたという。

実際の撮影では安全のために「必要最小限の人にだけ知らせて撮影をしていた」といい、さらに「自分の国じゃない国へ行って映画を撮るのはとてもストレスのかかること。パンデミックの間は特にね。だけど私は挑戦することが好きで、そうすることで自分の一番良いところがひきだされました。この物語を人々に伝えなければと感じて、自分のエネルギーすべてを捧げました」と、逆境を力に変えて決死の覚悟で挑んだという。

劇映画デビュー作となった本作がカンヌの「ある視点」部門でプレミア上映されたことに対しては、「素晴らしく光栄なこと。すべての映画監督がこの美しい舞台を夢見ています。(カンヌで上映されるということは)この映画は旅をして、人に観られて、話題になるということだから。物語を語るとき私たちが望むことは、それが共有されることなのです。特にパンデミックの中で映画を製作した後にその作品をカンヌの観客と共有することは、より特別に感じます」と、その喜びと手応えを語っている。

『母の聖戦』は1月20日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。

《シネマカフェ編集部》

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