高校時代の唯一の親友キズキを突然の自殺で喪ったワタナベ(松山ケンイチ)は、新しい生活を求め東京の大学に行く。そこでキズキの恋人だった直子(菊地凛子)と偶然再会。同じ悲しみを背負った二人は、大切なものを喪った者同士付き合いを深めていく。しかし付き合いを深めるほど、次第に直子の持つ喪失感は深くなり、20歳になった直子は京都の療養所に入院することに。そんな時にワタナベは大学で、春を迎えて世界に飛び出したばかりの小動物のように瑞々しい女の子・緑(水原希子)と出会う――。1987年に発表され、国内での累計発行部数870万部を誇る村上春樹の同名小説の映画化。『夏至』のトラン・アン・ユン監督がメガホンを取る。
トラン・アン・ユン