水戸藩士・関鉄之介(大沢たかお)は、妻ふさ(長谷川京子)と息子の誠一郎(加藤清史郎)に別れを告げ、徳川幕府の大老・井伊直弼(伊武雅刀)を討つために故郷を出た。総勢18名が実行部隊として集結し、鉄之助はその指揮を命じられる。襲撃当日、短銃の発射音を合図に斬り合いが始まった。多くの仲間の死をもって、ついに井伊の首を取ることに成功したが、大老襲撃と同時に挙兵するはずの薩摩藩内では挙兵慎重論が持ち上がり、計画は瓦解。幕府はもちろん、かつての同胞・水戸藩士からも追われる立場となった鉄之助は、「桜田門外ノ変」に至る歳月を思い返していく――。
佐藤純彌