一見ごく普通の家族・酒井家。中2の次雄(森田直幸)と妹・光(谷村美月)、母・照美(友近)、父・正和(ユースケ・サンタマリア)の4人家族は関西のとある小さな町に住む。しかし実は照美は再婚で、次雄は事故死した前夫の連れ子。光は父親違いの妹という、ちょっと複雑な家庭。次雄はそういう家族関係を近頃ウザク感じ始めていた。そんなある日、正和が突然家を出て行くと言い出す。なんと、その理由は、男を好きだから。怒り、悲しみ、想いをぶつけ合いながら、家族の絆がやがて結ばれていく――。監督はこの作品が長編デビュー作となる呉美保。弱冠29歳の女性監督によるユーモア溢れたセリフ回しや脚本の巧みさでサンダンス・NHK国際映像作家賞2005日本部門受賞。友近、ユースケ・サンタマリアというフレッシュな組み合わせを夫婦役に迎え、ポップでコミカルな酒井家が繰り広げる可笑しくて、泣けて、愛しい、家族ドラマ。
呉美保