この世には、人間でありながら特殊な能力を持ち異種と呼ばれる者たちがいた。彼らは“光”と“闇”の勢力に別れ太古の時代より激しい対立を繰り返していた。しかし1000年前にようやく休戦協定が結ばれ、以降、“光”と“闇”の勢力はお互いを監視しあうことで均衡を保ってきた。現代のモスクワ。ナイト・ウォッチとして活動するアントンは、闇のヴァンパイアに狙われた少年イゴールの救出に向かい地下鉄に乗り込む。彼はそこで何者かの呪いを意味する空気の渦が頭上に出来ている女性を目にする。この時アントンはまだ知らなかった。まもなく光と闇の均衡を崩してしまう強力な異種が誕生しようとしていることを...。
ティムール・ベクマンベトフ