1972年、アンデス山脈で起きた旅客機墜落事故――。ドキュメンタリー『人肉で生き残った16人の若者/アンデスの聖餐』をハリウッドで映画化した『生きてこそ』('93)などでも描かれた、墜落現場となった極寒の雪山で奇跡的に生き残り、救助隊の捜索が断念される中、自ら脱出を決意した16人の乗客たち。彼らは、食料が底をつき、墜落死したほかの乗客の肉に手をつけなければならないという究極の選択を迫られる…。いまなお生きる生還者たちの証言を基に、彼らの友人でもある監督が事故状況を再現し、極限状況における人間の友情と団結力、命の重さを謳い上げる。2007年アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭でのグランプリをはじめ、30以上の国際映画祭で反響を呼んだドキュメンタリー。
ゴンサロ・アリホン