「フライングキッズ」を率いてイカ天初代チャンピオンとして華々しいデビューを飾った浜崎貴司。勝ち抜きフォーク合戦の優勝者としてデビューをした「真心ブラザーズ」の桜井秀俊。そして、DJとしてデビューした大沢伸一。それから20年、時代は大きく変わり、3人も結婚、離婚、育児、バンドの解散を経て、40代を迎えた。いま、映画監督、中江裕司が初めて沖縄を離れ、同世代である彼らの人生を映し出す――。
中江裕司
1980年代、にわかに日本で起こったバンドブーム。次々とインディーズ・レーベルが設立され、アマチュアバンドの登竜門となる番組が人気を誇った。そんなブームのさなかにデビューし、現在40代を迎えたミュージシャンたちを“召集”し、テーマソングを作るという難題を押し付け、彼らが一夜限りのライヴを開催するまでを映し出したドキュメンタリー『40歳問題』が12月20日(土)に公開される。12月8日(月)に本作の完成披露試写会が開催され、本作に出演している浜崎貴司(FLYING KIDS)、大沢伸一、新田恵利が舞台挨拶に登壇した。
1980年代のバンドブームを覚えているだろうか? リアルに懐かしいと思う人もいれば、「そんなのあったなぁ」くらいにしか思い出せない人もいるだろう。いまの10代の若者にとっては、きっと「それ何?」である。それこそ、星の数ほどのバンドがデビューしては消えていった、あのブームから20年──。かつてのバンドブームを支えたミュージシャンたちも40歳を迎えている。体力の衰えや家族の問題などを抱え、それでも音楽と向き合い続けている彼らの姿を映し出したのが『40歳問題』である。