長年勤めた刑事裁判所を退職し、25年前の未解決判事補佐の職を引退したベンハミン(リカルド・ダリン)は、忘れがたいある事件を題材に小説を書き始める。それは、1974年にブエノスアイレスで結婚間もない女性が殺害された凄惨な事件だった。ベンハミンは、犯人を割り出すことに成功するが、事件は解決しなかった。それから25年。彼は過去と決別するために、事件の裏側に潜む謎と、今も変わらぬイレーネへの秘めた想いに向き合うことを決意する。果たして、ベンハミンは失った歳月を取り戻すことが出来るだろうか――?
フアン・ホセ・カンパネラ