かつて、スーパーヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡した俳優リーガンだが、いまではすっかり泣かず飛ばずの毎日を送っていた。再起をかけてブロードウェイの舞台に立ち、レイモンド・カーヴァー作品で主演と演出を兼任。文字どおり、金もキャリアも、過去も未来も、すべてをその舞台に賭けていた。しかし、出演者がケガで降板。共演者のレズリーの紹介で実力派俳優マイクを迎えるが、しだいに彼の才能がリーガンの脅威となっていく。唯一の味方は、親友の弁護士だけ。疎遠だった娘との付き合い方も分からず、無意識に舞台の役柄に自分自身を重ねていくリーガン。やがて、公私にわたり精神的に追い込まれるリーガンを、“バードマン”までが扇情していく…。
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ