サスカインド家の次男オーウェンは2歳で言葉を失い、7歳になる頃まで誰ともコミュニケーションを取れなくなってしまった。彼は自閉症と診断され、家族は失意に暮れる。ある日、父のロンはオーウェンが発するモゴモゴとした言葉が、オーウェンが毎日擦り切れるほど観ていたディズニー・アニメ『リトル・マーメイド』に登場するセリフだと気づく。意を決した父は、彼が大好きなディズニー・キャラクターであるオウムのイアーゴになりきって身を隠し語りかける。「どんな気分?」すると、まるで魔法のようにオーウェンが言葉を返した!「僕はハッピーじゃない。僕には友達がいないから」5年ぶりの息子の言葉にこみ上げる涙をこらえながら、イアーゴとしての会話を続ける父。こうして父と母、そして兄による、ディズニー・アニメを通じた「オーウェンを取り戻す」ための作戦が始まった!
ロジャー・ロス・ウィリアムズ