フランス・パリの街並みを舞台に、一人の少年とまるで生きているかのように彼の後をついていく赤い風船が織りなす、愛と友情の物語『赤い風船』。その色あせない感動で、世代を越えて数多くのクリエイターたちに影響を与えてきた本作が、長年難航してきた権利問題を乗り越え、この夏、デジタル・リマスターによって鮮やかにスクリーンに甦る。かつて本作に魅了されたひとり、画家・いわさきちひろ作の絵本「あかいふうせん」(偕成社刊/1,050円<税込>)がただいま発売中である。生涯のテーマであった「子供」を、繊細かつ瑞々しいタッチで描き続けた、いわさきちひろ。没後34年経ったいまでも、多くの人を魅了し続ける彼女が、「絵本にしたい」と熱望し、誕生させたのがこの絵本。豊かな色彩が魅力で、1968年に刊行されて以来、いまもなお部数を重ねロングセラーとなっている。そんな彼女の作品を見ることが出来るちひろ美術館(東京・石神井)では、10月1日(水)より2か月にわたり、「ちひろ・旅の絵本 −ヨーロッパを訪ねて−」なる展示企画を開催。貴重な「あかいふうせん」の原画をはじめ、ヨーロッパ各国を舞台にした絵本や旅情あふれるスケッチが展示される。映画に絵本、ともに描かれる“純粋な愛の美しさ”がきっと心に伝わってくるはず。『赤い風船』は7月、シネスイッチ銀座にて公開。アルベール・ラモリス監督のもう一つの名作『白い馬』も同時上映。「あかいふうせん」絵・いわさきちひろ/文・岸田衿子発行:偕成社価格:1,050円(税込)「偕成社」公式サイトhttp://www.kaiseisha.co.jp/index.htmlちひろ美術館・東京 http://www.chihiro.jp/tokyo/『赤い風船』公式サイトhttp://ballon.cinemacafe.net/