
ニカラグアの貧民街で暮らす少年が、夢と責任の間で揺れ動きながら成長していくさまを描いた『プラネット・カルロス』。コンペティション部門に出品されている本作が10月21日(火)に上映され、監督のアンドレアス・カネンギーサー、主演のマリオ・ホセ・チャベス・チャベス、プロデューサーのキルステン・クンハルト、撮影監督のシュテファン・ファルッチを迎えてのティーチインが開催された。
監督は「こうして映画祭に参加することが出来て光栄です。こんなに大きな映画祭を訪れるのは初めての経験で、バターが日に照らされて溶けていくような気分です(笑)」と挨拶。監督はドイツ生まれのドイツ人だが「家族と共にニカラグアで1年ほど暮らした時期がありました。それで、この国を舞台にした映画を撮ることを決めたんです」と初の長編映画の舞台を異国に求めた理由を説明した。
観客から、劇中でBGMがほとんど使われていない点について質問が寄せられたが、監督は「この国の人間ではない我々が、自分たちの国の音楽を使ってしまうと“ニカラグア”という要素が消えてしまうと思ったんです。現地の雰囲気を出すためにサウンド担当のスタッフが生活音をよく拾ってくれました」と答えた。
本作のキャスト陣はほぼ全員、現地でスカウトされた素人の役者。監督は、マリオくんの発掘について「現地でいろんな人に声をかけたり、ワークショップを開いたりしましたが、なかなか主人公のカルロス役の俳優は決まらなかったんです。あるとき、アシスタント・ディレクターが見せてくれたダンスのビデオにマリオが出ていたんです。それを見て、直接彼に会いに行って決めました」と明かした。
そのマリオくんは「ここに来させていただけて本当に嬉しいです。監督、スタッフ、そして映画祭の関係者のみなさんに感謝しています」と満面の笑顔で挨拶。劇中のカルロスと少女のイサベルのやり取りに話が及ぶと「カルロスは自分の劇団を作りたいけど、なかなかうまくいかない。イサベルはそれを手伝おうとしてくれてる。そういう状況でカルロスは彼女を海に誘うんですけど、僕はこのシーンが大好きです!」とアピールしてくれた。
舞台挨拶の最後にマリオくんは観客に向かい「今日は来てくださってありがとうございます。感謝の気持ちを込めて僕たちからプレゼントがあります」と語り、本作のポスターを観客にプレゼントするというサービスも。長身のドイツ人監督とニカラグアからやって来た小さな名優のコンビに会場からは惜しみない拍手が贈られた。
第21回東京国際映画祭特集
http://www.cinemacafe.net/fes/tiff2008/
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