レポート2008-10-26 15:39

【TIFFレポート36】エンドロールに込められた思い 『ダルフールのために歌え』

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『ダルフールのために歌え』記者会見。(左から)ワウター・ウエステルンドープ(撮影監督)、エスター・ウダエタ(製作)、ヨハン・クレイマー監督、エルネスト・グアル・ソレ(プロダクションマネージャー)、リッケ・ジェリア(美術)。 -(C) 2008 TIFF

アフリカ・スーダン西部のダルフールにおける虐殺問題のために立ち上がった人々によって、バルセロナでコンサートが開催される。このコンサートに携わった人々、さらにはこの問題に対し無関心を決め込む都市生活者の姿を描いた40にも及ぶ小さな物語によって紡がれる『ダルフールのために歌え』。コンペティション部門に出品された本作の公式会見が行われ、監督のヨハン・クレイマーを始め、撮影監督のワウター・ウエステルンドープ、製作のエスター・ウダエタ、プロダクション・マネージャーを務めたエルネスト・グアル・ソレ、そして美術担当のリッケ・ジェリアが出席した。

ダルフール問題についての人々の関心を高めるために本作を製作したと言うクレイマー監督。「製作費は5万ユーロほどで、スタッフは報酬を受け取っていません。エンドロールが非常に長くなっていますが、映画に携わってくれた全ての人の名前が出てきます。最後に“YOU(=あなた)と出てきますが、観客のみなさんにも同じようにこの問題に関わってほしいという願いを込めました」と力説した。プロデューサーのエスターによると「映画の公開によって得られた収益も、全てダルフール問題についての活動に使っていく予定」だという。

本作では、物語の大半が白黒で描かれ、ラストに近付くにつれて色彩を帯びてくるという構成になっている。監督はこれについて「この映画は、現代社会を映し出す鏡のようなものです。表層的で、拙速で、味気なく、深みのない社会を象徴するために白黒で撮影しました。ただ、人々の思いやりや情が描き出されるラストシーンだけは、希望を込めてカラーにすることを選択したんです」と説明した。

この日の会見でも、監督以下、スタッフ陣のダルフール問題に懸ける熱い思いが伝わってきた。最後に監督が「世界中での上映を願っています。映画を通して、ダルフールで起きているようなことにどう対処すべきなのか、ひとりひとりに考えていただければ幸いです」と呼びかけ会見は幕を閉じた。

© 2008 TIFF

第21回東京国際映画祭特集
http://www.cinemacafe.net/fes/tiff2008/

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