レビュー2008-10-22 22:29

香港ハードボイルドの巨匠が描く繊細なラブストーリー『僕は君のために蝶になる』

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『僕は君のために蝶になる』 -(C) 2007 Sundream Motion Pictures Limited All Rights Reserved

『僕は君のために蝶になる』 -(C) 2007 Sundream Motion Pictures Limited All Rights Reserved

「花より男子」のドラマ化「流星花園」で華々しくデビューし、アジア全土に“F4”旋風を巻き起こしたヴィック・チョウ。F4のメンバーとしてはもちろん、最近ではソロ活動もスタートさせ、先日公開された『闘茶〜tea fight〜』にも出演。歌手として俳優としてフィールドを広げている注目株だ。そんな彼の記念すべきスクリーンデビュー作であり、初主演映画が本作『僕は君のために蝶になる』である。恋人への想いを残したまま突然他界してしまった青年が亡霊となって愛する女性を見守り続ける、21世紀版『ゴースト/ニューヨークの幻』ともいえる珠玉のラブストーリーだ。

『僕は君のために蝶になる』 -(C) 2007 Sundream Motion Pictures Limited All Rights Reserved

大学で知り合ったアトンとエンジャは互いに惹かれあい恋人同士になる。だが、幸せなときは長くは続かずアトンは事故で帰らぬ人に…。些細な喧嘩が原因で彼を死なせてしまったと自分を責めるエンジャは、彼との思い出をすべて封印しようと精神安定剤に頼る日々を送っていた。そんなある日、担当医から薬の服用を止めるよう勧められ、彼女は忘れようとしていた辛い過去と再び向き合うことに。それを機にエンジャの前に当時のままのアトンが現れるようになり…。

毎夜目の前に現れるアトンは現実なのかそれとも夢なのか? ファンタジー的なストーリーをリアルなラブストーリーに仕上げているのは、25年以上にわたり香港映画界をリードするジョニー・トー監督。『ザ・ミッション 非情の掟』『エレクション』など男同士の友情や裏切りを描いてきたハードボイルドの巨匠からラブストーリーの気鋭へ──今回は愛する人との死別から立ち直れない女性の繊細な心情を見事に映し出している。

(text:Rie Shintani

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