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映画通の男たちには、マイケル・マンの信望者が多い。その理由をさぐり、男たちの本音と男泣きの心理に迫るべく、CELEBLOGお馴染みブロガーによる座談会を開催。これさえ知れば、彼のハートもばっちり。初デートは『コラテラル』?

叶井俊太郎(以下:叶)
ご存知カリスマ映画プロデューサー兼バイヤ
野津幸治(以下:野)
焼肉大好きグルメなゲームプロデューサー
イシコ(以下:イ )
謎のグループ・ホワイトマン代表兼旅人兼いろいろ
浜田寿人(以下:浜)
マイケル・マンをこよなく愛するcinemacafe.net編集長
 
編集部(以下:編) :今日は、マイケル・マンとその作品について、皆さんにいろいろお話いただきたいと思います。まず、お聞きしたいんですが、皆さんの周りにマイケル・マンを観てる、好きだという男性って多いんでしょうか?

野津(以下:野) :『ヒート』好きはいますよ。今回観直したんだけど、うちの社員からDVDを借りたんだよね。
浜田(以下:浜) :業界には多いんじゃないですか? マイケル・マンだから観る、という人。
イシコ(以下:イ) :男同士の友情っていうのが好きなんですかね。それと必ず善悪を超えた人間関係を描いてるじゃないですか。
 :直球だからね。
 
:そのくせに、男女の部分って直球じゃなかったりする。

 :女性はどちらかというと、男の孤独感を演出するために登場する。メインは男同士の友情だけど。
編 :そういうのはぐっと来ますか?
浜 :うん。それに出てくる男の人の立場が明確だからね。『ヒート』もデニーロが強盗で、アル・パチーノは刑事。今回もタクシードライバーと殺し屋でしょ。
叶井(以下:叶) :実は『コラテラル』、殺し屋っていうのが、現実味なかったんだよね。ただ、トム・クルーズが出ると当たると思うんだよね。今まではマイケル・マンには男性ファンが多くついてたみたいだけど、今回はトム・クルーズで女性客がどっと来るんじゃないかな。
浜 :マイケル・マンって聞いて「知らない」ってなるけど、トム・クルーズって聞けば観たいという女の子はいるだろうし。デート・ムービーになりそうじゃない?
叶 :「トム・クルーズ初の悪役」っていうのが売りだよね、確か。
イ :でも、トムが電車に飛び乗る部分は『ターミネーター2』みたいだった(笑)。

 :トム・クルーズはかっこ良かったですか、男性から見て?
叶 :ちょっとズボンが短かったよね。
一同 :(笑)
編 :周囲に溶け込むように意識して平凡な格好しているらしいんで。殺し屋がカッコ良すぎたら目立っちゃうでしょう。ところで、あのタクシー運転手の役っておいしいですよね?
 :おいしいね。だって大好きになっちゃったんでしょ? そうそう、演じたジェイミー・フォックスって、トムと仲良くなって高級時計まであげちゃったんだって。
叶 :え、ジェイミーフォックスがあげたの? それ逆じゃない? トム・クルーズの方が儲かってるよ。いらないよ。
一同 :(笑)
編 :キャラクターとしては、どちらのキャラクターが好きでした?
 :それは甲乙つけがたいですよね。
浜 :僕は刑事が好きなんですよね。
 :マーク・ラファロ! 編集部でも今注目の人なんです。
イ :僕はどっちに感情移入したらいいかわからなかったな。



編 
:じゃあ、『コラテラル』以外で好きなマン作品は?
浜 :『ヒート』でしょ。
 :俺は『インサイダー』。
イ :『ラスト・オブ・モヒカン』好きなんですよ。
 :いいですよね。でも俺は『アリ』。
浜 :『ラスト・オブ・モヒカン』は、武器を投げるシーンがいいよね。マイケル・マンの映画で好きなシーンの話をすると、男同士では「そうそう、いいよね」ってなるんだよね。女の子はふーんって感じだけど。昔つきあってたアメリカ人の女と観に行った時は途中で寝てたからね、隣で。
 :女性は上映時間が長すぎるって言うよね。
イ :確かに120分以上の映画は長いですよね。『ヒート』は3時間近いっすよね。
 :だってDVDで上下巻あるからね。
野 :『インサイダー』も2時間半とか。
イ :『アリ』も長いっすよね。
 :一緒に行って自分は感動する。で、女の子が横で寝てたらどうですか。
浜 :かなりカチンと来るね。
叶 :まあまず、一緒に行かないね。寝る人とは。そもそも寝るような人とは一緒に映画に行かない。失礼だよ、映画に対して。
 
編 :マイケル・マンの映画は基本的にデート・ムービーではないという認識ですか?
 :いや…男を知るためにはマイケル・マンを勉強して欲しいという感じだよね。
マイケル・マン=男イズムという感じだから。
叶 :何しろ名前がマン(=男)だから男くさいってことなんじゃないかな。
一同:(笑)

編 :マイケル・マンが好きっていう女の子は?
浜 :それは気持ち悪いね。あんまり詳しすぎるのは引く。
叶 :俺もやだね。監督が好きっていう女の子はあんまり信用しない方がいい。
「私マイケル・マン超好きー」なんて女は絶対に嫌だね。

 :じゃあ、『コラテラル』で一番印象に残ってるシーンは?
イ :僕はコヨーテが歩いてるシーンだね。あれが結構おもしろかった。
なんていうか、ふっとあの場面の中に一緒に入っちゃったっていうか。
野 :あのシーンは驚きだった。
浜 :でもあんまりロスにはいないよね。
編 :でもマイケル・マンが本当ロサンゼルスでコヨーテを観たことがあって、
すごく印象に残っていたから入れたシーンたらしいです。
叶 :だから『コラテラル』っていうタイトルなの?
浜 :そう、『コヨーテラル』。
一同 :笑

野 :俺は一番最初タクシーに人が乗ってきた瞬間。あそこがいちばんインパクトがあった。
叶 :俺はチンピラを撃ったシーンかな。あそこは早業だったし。あとはディスコ内の立ち振る舞いとか。見せ場だしね。
浜 :南の島好きの僕としては、最初の一日何回は休息を取るんだよって所。ブログで同じことを書いてるんだよね。空白の時間を大切にしましょうって。あと冒頭とか良かった。すごいスタイリッシュじゃない。
野 :マイケル・マンってスタイルがある。それぞれポリシーのもった主人公とそれに相対するちゃんと対の順主役がいて
と悪とはいえどっちもありと思えてしまうのが凄い。
編 :はじめは善悪がはっきりしていても、徐々にその立場が揺れ始めるというのも彼のスタイルですよね。
 :そう。はじめはハッキリした立場だった人間が、徐々にクロスオーバーする。
イ :だから迷うんですよ。どっちに感情移入しようか…。

編 :マン作品の中の女性の存在をどう見ますか?
浜 :演歌的な女性が出てくるんですよ。待てど暮らせど、あなたは…というような。
野 :『ヒート』はまさにそういう女性ばっかりだったからね。
 :日本人にはわかりやすいよね。ああいう、一歩下がって男を待ってる女性って。そういうのキュンとしちゃう。輝く男性と待ってる女性という構図は絶対マン映画の中にあるよね。
野 :そして、女は待っているけど全てはうまくいってない。男が何かしら問題を抱えててて。
 :だから女性がサポートしている。

編 :今までのマン作品で好きなキャラクターは?
野 :モハメド・アリかな。
浜 :『ヒート』のデニーロ。
叶 :『インサイダー』のラッセル・クロウ。あれ、実在の人物だよね、確か。
イ :『ラスト・オブ・モヒカン』のダニエル・デイ・ルイスかな。
叶 :頭の皮はがしてたよね。
 :あれはほんとインディアン映画の中でも秀作ですよ。
イ :そもそもインディアン映画ってダメなんですよ。でも『ラスト・オブ・モヒカン』は好きだなぁ。
編 :この映画は女性が物語のキーになってますよね、珍しく。
野 :女の人のためにっていう映画ですね。


 :最後に、マイケル・マンについて、作品について一言どうぞ。
叶 :がんばれマイケル・マン!
野 :僕らは味方だ、みたいな(笑)。
叶 :マイケル・マンはこれで女性客に注目されるようになるじゃないですか。
野 :『コラテラル』は先入観なく素直に観てほしい。そうしたら楽しめると思う。
浜 :『コラテラル』は“彼女と見るマイケル・マン”って感じ。“マイケル・マン初級編”。
叶 :これからマイケル・マンに入っていく人のために。
イ :入り口としてはいいよね。ちょうどいい感じ。
叶 :あと“コヨーテに注目”とか。
イ :そう“コヨーテに注目”(笑)
 :やっぱり『コヨーテラル』?
 :それじゃコメディだ(笑)。
 :えっ、だってコヨーテを出すのはそういう意味じゃないの!?
 :だから違うでしょ(笑)。全然笑わせる映画じゃなんだから。

 
1) 男心を理解したいなら、マイケル・マン作品で学べ。
2) あまり「○○監督が好き」というような、通のようなことを言うと引かれる。まして男勝ちな映画「マイケル・マンの作品が好き」などとは、付き合い始めの頃に、言ってはいけない。映画談義に花を咲かせるのは、相手&時期を見て。
3) 映画好きとデートをするとき、映画鑑賞中に寝てはいけない。ましてや、マイケル・マンの映画のように男性ファンを惹きつけるような作品で寝てはいけない。振られるか、喧嘩のもと。
4) マイケル・マン作品に登場する女性は、けっこう男性ウケがいい。ど演歌な世界を彷彿させる、ひたすら男を支える女に、まだまだ男は弱い
5) マイケル・マン初心者は、まず『コラテラル』から入るべし