けいこ(21歳)
■心が還る人 【PERSON】
友人の死
先日、友人が死んだ。
私と同じ、21歳。
唐突な、早すぎる死。
とても、ショックだった。
学校の友達たちは、私の友人が亡くなったことを聞いても、一通りの言葉をかけるのみで、彼らの日常にあっさりと戻っていってしまった。
彼が死んでも、何も変わらない、周りの日常。
お通夜に行くのが訳もなく恐ろしかった。
お通夜では、集まった沢山の友人がその多さのために、ゆっくりお別れをする暇もなかった。
半同窓会のようになってしまったお通夜。
友達の友達が死んだと聞いても何も感じない友人。
どうして感じないのか、この命の儚さ大切さを。
人はみな日々の物理的な出来事に追われて本当に大切なことをきっと見失っている。
お通夜の帰り道、気持ちをどう処理してよいのかわからず、何かに救いを求めたくて音楽に求めた。ふらりと寄ったCD屋で『エリザベスタウン』のサントラを見つけた。彼が死ぬ一週間ほど前に一人で見た映画を思い出した。
今の状況に重なってる気がして、その音楽が彼への追悼になるような気がして買って帰ってすぐに聞いた。
そして今も聞いている。
気持ちの整理の仕方それを探しに、もう一度この映画を見てみたいと思う。答えなんてものがあるのかわからないけれど。
彼が死んでも、世の中は何も変わらない。
私の日常も変わらない。
それでも、生と死をもう一度見直すきっかけをくれた彼を私は忘れないだろう。