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  『エリザベスタウン』で、製作、脚本、監督を務めるキャメロン・クロウ。10代の頃から音楽ライターとして活躍し、有名雑誌に寄稿していたという、映画界では異色の経歴の持ち主。そんなバックグラウンドなども紹介しながら、フィルムメーカーとしての魅力を徹底解剖!
自らが監督を手がけた作品では、そのほとんどで製作を行っているキャメロン・クロウ。初めて製作を手がけたのは、1984年の日本未公開作品『ワイルド・ライフ』。この作品では、脚本と製作のみだが、『シングルス』以降の監督作品、つまり『ザ・エージェント』『あの頃ペニー・レインと』『バニラ・スカイ』『エリザベスタウン』においては、自らプロデュースを行っている。『ザ・エージェント』で主役を演じたトム・クルーズとは意気投合。再び主演した『バニラ・スカイ』、そしてこの『エリザベスタウン』でも、トムはプロデューサーとして参加している。

文筆業出身というだけあって、自らの監督作品は、すべて脚本を執筆している彼。監督デビューする前には、1982年の『初体験/リッジモント・ハイ』で、脚本家デビュー。高校生たちの青春をみずみずしく描いた本作執筆のために、22歳だった1979年当時、実際に南カリフォルニアのとある高校に潜伏取材まで行ったとか。この作品では、主演に当時のアイドル女優フィービー・ケイツを配し、周囲にはショーン・ペン、ジェニファー・ジェイソン・リー、アンソニー・エドワーズ、エリック・ストルツ、フォレスト・ウィテカーらを起用。

出演者の多くが本作をきっかけに人気俳優となったこの作品は話題となり、クロウは全米脚本家連盟賞にノミネートされるという好スタートを切った。ちなみに、この作品でニコラス・コッポラとクレジットされているのは、現ニコラス・ケイジ。

これまで6本の監督作品を発表してきた彼。初めてメガフォンを執った作品は、1989年の『セイ・エニシング』。正統派青春映画として、多くのファンを持つ。初監督ながら、見事な表現力でオリジナリティのある恋愛ドラマを演出。青春映画に定評のあるキャメロン・クロウの原点ともいえる監督作品。主演はジョン・キューザック。実姉のジョーン・キューザックが、姉役で登場している。主役の少年が、憧れの少女に愛を告白する際に、カセットデッキを肩にのせたまま音楽を流すという名シーンも誕生。そんなロマンティックな演出も音楽をこよなく愛する彼ならではのもの。


学校新聞への寄稿をはじめ、13歳の時には、アンダーグランド雑誌で音楽評論を書き始めていたという彼。「ペントハウス」「プレイボーイ」「ロサンゼルス・タイムズ」「ローリング・ストーン」などで記者として活躍し、音楽業界でも一流のキャリアを残す。そんな彼のバックグラウンドを知れば、映画の中で玄人好みの選曲が光っているのも納得のはず。場面にしっくりと馴染むBGMは、いつだってハズレなし。『エリザベスタウン』主演のオーリーによれば、撮影中もシーンに合った音楽を、ずっとかけっぱなしだったとか。登場人物のセリフの中にはロック関連の引用も多いので、音楽ファンならより楽しめるはず。音楽業界を舞台に描き、高い評価を得た『あの頃ペニー・レインと』は自伝的映画でもあるので、彼のバックグラウンドに興味のある方はぜひ。


日本未公開作品ながら、『リンガーズ 〜ロード・オブ・ザ・ファンズ〜』(2005)に出演している彼。(と言っても、ドキュメンタリー作品なので、実は俳優として出演しているわけではないのだが)。この作品は、映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの原作「指輪物語」が、過去50年にわたり、西欧のポップカルチャーにどう影響を与えてきたか探るもの。映画の出演者たちへのインタビューも気になるが、キャメロン・クロウが展開する持論も気になるところ。
 

 『初体験/リッジモント・ハイ』(脚本)


 『ワイルド・ライフ』(製作・脚本)

『セイ・エニシング』(脚本・監督)
定価:¥995(税込)
発売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売中

 『初体験/リッジモント・ハイ』(脚本)
『ザ・エージェント』(製作・脚本・監督)
定価:¥2,000(税込)
発売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売中
『あの頃ペニー・レインと』(製作・脚本・監督)
定価:¥2,000(税込)
発売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売中
『バニラ・スカイ』(製作・脚色・監督)
定価:\1,575(税込)
発売元:パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
発売中

 『エリザベスタウン』(製作・脚本・監督)