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来日記者会見movie

今、映画界の将来を担う若手俳優として、最も熱い視線を注がれているオーランド・ブルーム。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ以来、その王子様のような容姿を生かし、『トロイ』『キングダム・オブ・ヘブン』などコスチュームものが続いていたが、新作『エリザベスタウン』ではこれまでと一味違った一面を披露している。

そんな彼が11月12日の『エリザベスタウン』日本公開に先立ち、8月に来日してくれた。「東京が大好き」と言うだけあり、4月以来、今年に入ってなんと2度目の日本。「空港で迎えてくれた大勢のファンにもっとサインをしたかった。僕が大好きな俳優の仕事をしていられるのも、ファンの皆さんのおかげ。とても感謝しているんだ」。そんなファン思いの心優しいオーリーが、会見で新作についてたっぷりと語ってくれた。
『エリザベスタウン』は、世界で最も新作が待たれる監督のひとり、キャメロン・クロウが父の死をきっかけに書き上げた、喪失と再生の物語。オーリーはここで、キャリアも恋も失ったうえ、父親まで失ったドリュー・ベイラーを演じている。父の急死をきっかけに出会った人々の温かい心に触れ、傷ついた心を癒していく等身大の青年だ。「とにかく剣を使わず、馬にも乗らず、鎧も着なくて済む作品だったのは良かった(笑)」というのが、まずは本作出演の感想だ。実のところ、現代劇に出てみたいとずっと思い続けていたそう。そんな折、現代アメリカを代表するクロウ作品に出会ったのだという。「もともとソウルフルな映画を撮り続けている彼の大ファン」というオーリー。脚本を読んだ途端、物語に魅了され、読み終わってすぐにクロウ監督に電話をしたのだとか。「彼と一緒のコラボレーションは忘れがたく、人生を変えるほどの経験でもあった。監督は音楽に影響を受けている人で、本番中も現場の雰囲気を盛り上げるため、その場に合った音楽をかける。演技については、的確な指示を与えてくれるし、自由も与えてくれるんだ」。

作品の魅力についてはこう話す。「これは、終わりから始まって、始まりで終わる映画。つまり映画の始めで、僕(ドリュー)はどん底にいる。でも、そこから心を打つ旅を経験し、最終的には生きる喜びや家族とともにいる喜び、人を愛する喜びを実感するんだ。役者として、この変化はとても演じがいがあった。どんな人間でも失敗したり、家族を亡くした経験を持っているもの。だからこそ、ドリューに共感してもらえると思うよ。ひどい悲しみに直面したとき、どう立ち直るか、どう自分の人生を再び歩きはじめるかが描かれている映画なんだ」

オーリーが魅了された物語ばかりでなく、舞台となるケンタッキーはエリザベスタウンの風光明媚な景色も印象的だ。撮影中は、この地域をドライブしながらロケをしていたそうで、「撮影後は愛犬と水入らずで、ロスまで2日間の車の旅を楽しんだ」と、すっかりアメリカの風景がお気に召した様子だ。
イギリス出身のオーリーだが、ハリウッドでの活躍が中心となり、今や活動の拠点はアメリカだ。それでも、落ち込んだときには、生まれ故郷に戻るのだそう。「生まれ育ったところだから、自分自身の落ち着きを取り戻すために帰郷して、友達や家族と会うんだ」

恋の噂も多い彼。きっと、ゴシップや周囲の騒音が彼を悩ませてしまうのだろうが、オーリー・ファンにしてみれば本作でもつい気になってしまうのは共演した女優陣との関係だ。母親役のスーザン・サランドンや、つい最近も噂になったキルスティン・ダンストについてこう語っている。

「僕はスーザンの大ファンなんだ。その彼女に母親役を演じてもらえるなんて光栄だった。彼女の出番は撮影期間の最初と最後だけだったけれど、最初の撮影が終ったとき手紙をくれたんだ。“親愛なるドリュー。これからも撮影、頑張ってね。夏の終わりにまた会いましょう! それまで元気で”って、まさに母親がくれるような手紙をね。現場にもよく差し入れを持ってきてくれて、ほんとうに母親そのものといった感じだったな。キルスティンは本能的な女優だと思う。彼女の演技の層がとても厚い。一緒に仕事ができて楽しかったよ」

実はこの作品、もう1人のキーパーソンが製作者として参加している。それが、監督とも親しいトム・クルーズ。「トムは何度もセットに来てくれた。彼は僕が本当に尊敬している素晴らしい俳優。役作りの面では貴重なアドバイスをもらい、勇気づけられたよ」。具体的には「まず自分の感情を極限まで高めなさい。その後、監督の意向に合わせて少しずつ調整していけばいいんだから」とアドバイスされたとか。

甘いマスクはもちろんのこと、名門ギルドホール音楽演劇学校で培った演技力は言うことなし。今回『エリザベスタウン』で新しい魅力を見せつけたオーランド・ブルームが、ハリウッドに君臨するトム・クルーズに匹敵する俳優になる日も近いのかもしれない。