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2月23日に日本先行発売された最新アルバム「REBIRTH」も絶好調。アメリカきっての歌姫であり、ハリウッド・スターでもある『Shall we Dance?』主演のジェニファー・ロペス。そんな彼女の4年ぶりの来日とあって、3月7日に行われた会見には、音楽記者、映画記者が大勢詰めかけた。
「初めて日本を訪れたのは1990年。花博のダンサーとしてだったわ。仕事で家から遠く離れたのはその時が初めてだったから、日本は思い出の地なの」。
そうはなすジェニファーは、今回の出演についてこう語った。
「オリジナル版はもちろんすごく好き。観た時から、ぜったいに出演したいと思ったわ。この役を望む女優は多かった。だから、選ばれたをことを光栄に、そして、とても幸運だと思っているわ」。
リチャード・ギアとの共演については、「彼は子供の頃からずっとスクリーンの中で観ていた人だし、尊敬している俳優よ。そんな人との共演は、いつだって夢のような体験なの」。
これまでもPVや映画などで、しなやかな踊りを披露してきた彼女にとっても、社交ダンスは大変だったのだそう。「ダンサーとしてのバックグラウンドがある私でも、社交ダンスは初めての経験で大変だったから、本格的なダンスの経験がなかった彼にとっては苦労も多かったと思う。でも、一緒に踊ることが出来て楽しかったわ! 私もそれはそれはたくさん練習したのよ(笑)。いくらダンサーとして訓練した経験があったとはいえ、ボールルームダンスは、私がこれまでやってきたダンスと全く違う。それに、演じたのが社交ダンスの教師役だったから、負担も大きかったわ」。

オリジナルで草刈民代扮するキャラクターに敬意を表しながらも、自分らしく役作りを行ったというジェニファー。「キャラクターには共通する部分もあったけれど、彼女の演技を参考にするというより、自分なりの解釈で脚本を理解し、役を自分のものにするよう努力したわ」と話した。

香水をプロデュースし、ファッション・ブランドを立ち上げるなど実業家として大活躍する彼女だけに、成功の秘訣についても質問が。「自分のやっていることを愛すること、それが大切。そして、自分の人生における幸せを大切にし、仕事とのバランスを保つことね」。

誰もがうらやむような成功を手にし、今、世界でもっと輝いているセレブリティの一人、ジェニファー・ロペス。会見時は、ワンショルダーのドレス姿でファッション・リーダーらしい華やかさを見せていたが、何よりも印象的だったのは、会見中終始見せる、はじけるような笑顔だった。
 
ジェニファー来日からちょうど3週間後の3月28日には、主演のリチャード・ギアが、監督ピーター・チェルソムとともに待望の来日を果たした。『Shall we Dance?』公開間近で期待が高まるときだけに、集まった報道陣は600人超。熱気溢れる会見となった。

まずは、日本で生まれ、世界19カ国で大ヒットした『Shall we ダンス?』が個人的にも大好きだという監督から、「リメイク版の日本公開にあたり嬉しくもあり、ナーバスにもなっています」と挨拶が。「最初この話をもらった時は、“ノー”と言ったんだ。オリジナルは完璧だし、しかも最近の作品。でも、始めの判断が間違っていたのだと証明されることを祈るよ」。今回、7回目の来日となり、黒澤明作品にも登場した経験を持つギアは大の親日家としても知られる。「今回はすでに京都でのオフを満喫し、時差ぼけを解消しているから体調は万全」とごきげんな様子で挨拶を述べた。

すでに米国をはじめ、ヨーロッパ各国でも大ヒット。世界56カ国での公開も決まり、成功をおさめたリメイク版だが、やはり日本での反応はかなり気にしている様子のチェルソム監督。オリジナルとの違いについて聞かれるとこうコメント。「オリジナル版とハリウッド版はとても近いと自負しているよ。物語は同じだけど、通したフィルターが違うんだ。オリジナルのストーリーを大切にすることを心がけたけれど、結局、主人公を世間から見る理想的な人物として描いたんだ。そうすることで、一見理想的に人間にも何か満たされないものがあるということをクローズアップし、強調することができたと思う」とコメントした。
そんな“理想的な男性”を演じたギアによれば「オリジナル版での役所さんの演技こそパーフェクト」とか。「あれ以上の演技は想像できない。とても微妙でシンプルな演技。実は、シンプルに演じるということは、役者にとって一番難しいからね」と話し、役への意気込みについてはこう続けた。

「単に中年男の危機を描く物語にはしたくはなかった。それよりももっと大きくて深くて、ミステリアスな問題を提示したかったんだ。私が演じたジョンという男性は、ダンス教室をたずねたとき、どうして自分がそんな行動をとるのかわからなかった。だから、簡単な理由、つまり“ああ、あの女性が原因なんだな”と決め付ける。
でも、実はもっと深い問題が潜んでいるということ。心を解き放てない男が、枠組みの中から飛び出していく様子を描きたかったんだ。きっと、文化、年齢、貧富の差など関係なく、だれにでも共通する問題なんだと思うよ。
それから、結婚というテーマにより焦点を当てているのはオリジナルとの違いだね。スーザン・サランドンが演じた妻は、かなり日本の妻とは違っている。いろいろな可能性を秘めていて、ユーモアもあるし、自分のキャリアも持っている女性だから。それに、この夫婦は決してコミュニケーションが足りないわけではない。だからこそ、2人が抱える問題がもっとミステリアスに感じられるはずだよ」。
最後に社交ダンスを踊ったのは13歳のとき、というギアだが、スクリーンの中では華麗なダンスを披露している。「撮影前に3ヶ月の集中レッスンを受け、その後も撮影中に2ヶ月。計5ヶ月ぐらい訓練を続けたんだ。はじめのリハーサルはひどい状態だったよ。まさに、映画の中でジョンがダンス習い始めたあの状態だ。そこから、最後にはなんとかコンテストで踊ってもまあまあ見られるくらいにまで進歩した。だから、映画には“リチャード・ギアのダンスの進歩”が記録されているんだ。最後の場面を見て驚いたけど、人間の進歩ってすごいね」。
 
そして、ダンスにまつわるこんなエピソードも披露。「実は撮影後に、結婚してから披露宴ができずにいたからウエディング・パーティを開いたんだけど、そこで妻がダンスに誘ってくれたんだ。彼女が社交ダンスなんてできないことを知っていたから“本気?”と驚いて聞いたんだけど、実は彼女はこっそりダンスを習っていたんだよ。撮影のために僕が練習していたまさにそのステップをね。親しい友人や家族に囲まれてダンスを踊る。まさに映画のようなマジカルなひと時だったよ」。

映画のキャッチ・コピーは“幸せに飽きたら、ダンスを習おう”。だが、決して自分は幸せに飽きることなどないと断言したリチャード・ギア。「僕は今、幸せすぎて、それに飽きるなんてことはないんだよ。子供はどんなことにでも興味を持っていられるけど、大人は何でもすぐに飽きてしまう。子供のようにどんなシンプルなこと、ものにでも面白さが無限にあることを忘れなければ、きっと幸せに飽きることなんてないよ!」そんなメッセージを残して、監督とともに颯爽と去っていった。